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異世界死霊使いのゾンビな日常  作者: ポタージュ
12/15

ユメVSスナイパー


「ユメお姉ちゃんクサイの〜」


な!?


なんて事だ。スーパーに帰って来て愛佳ちゃんに抱きつかれた!と思ったらクサイと言われ距離をとられた。


「違うの愛佳ちゃんこれはお姉ちゃんがクサイのは理由があるの…」


そうスナイパーが全部悪いんだぁー


アイツさえ、現れなかったら今頃こんな屈辱を味わうことなかったんだ。


……


時は少し遡る


私はスナイパーの狙撃から逃れるためビルの中に逃れた。


だがビルの中に隠れたはいいけど、スナイパーの位置がわからずビルから逃げようにも逃げれなくなってしまった。


どうやってどこにいるかも分からないスナイパーを攻略する?


1 スナイパーの狙撃を刀で防ぎ、スナイパーの位置を見つける。その後撃破。


2 そもそも刀でなんて狙撃を防ぐことなんて私にはできないので、魔法で防ぎ、スナイパーの位置を見つける。その後撃破。


3 そもそも1、2で防ぐこと自体私には出来ないので、煙を魔法で出して逃亡。


「一番現実的なのは3なんだけど、仮に煙を出してもスナイパーがどこにいるかわかんなきゃ、どこに逃げても狙撃される心配は出てくるんだよな〜」


あまりモタモタしていてベビーゾンビまで来ても困る。それに愛佳ちゃんの為にも早く帰りたい。


ビルの中にある物で使えそうな物を探すが、どれもこの場を乗り切るのに使えそうな物はない。


エレベーター近くにあるビルの地図を見て、私は閃いた。


1から5階まであるビルだけど、地下から逃げればスナイパーも関係ないのでは?


ビルの1階にやって来た私は、穴掘りの魔法でドリルと言う魔法を使う。この魔法の欠点は魔力の消耗がとてつもないので今の私じゃあまり長く穴を掘る事が出来ないと言う事だ。


ただ道路を挟んで、反対側のビルまではドリルの魔法で行けそうだ。今監視されているのは、このビルのはずなので反対側のビルから出て来るなんて思いもしないだろう。


早速、ドリルの魔法で穴を掘る。ガス管や水道管に当たらないよう深めに掘り、それから横に掘っていく。


掘り進んでいくと空洞がある場所に出てしまった。


「ここは…下水道?マンホールの下を通っている所だよね」


臭いのキツさから下水道だとわかる。


(このまま隣のビルまでドリルでいくか…それとも魔力を温存して下水道を通るか…)


最善策を選ぶなら下水道だ。魔力も温存できそれにスナイパーの狙撃される事はない、逆に反対側のビルまで行けば魔力を消費し、スナイパーに気づかれ狙撃される心配もある。


10秒ほど悩み私は、下水道を選んだのであった。


……

そう私は、まだ顔も見たことのないスナイパーを次は絶対殺すと誓ったのだ。


「ユメお姉ちゃんも大変だったんだね!」


なんとか愛佳ちゃんに決して私自身の体臭ではない事を伝えることに成功した。


「そうそう私も?って事は愛佳ちゃんも何かあったの?」


「アイカはねーお兄ちゃんゾンビと一緒にゾンビ倒したよ!」


ふぇ⁉︎


なんて事だ…私の知らない間に愛佳ちゃんが危険な目にあっていたなんて。


………

アイカ視点


「愛佳ちゃん行ってくるね」


ユナお姉ちゃんが出かけてからしばらく経ち、お兄ちゃんと2人きりです。


アイカのお兄ちゃんは死んでゾンビになってしまいました。ユメお姉ちゃんからその事を聞いてお兄ちゃんを見た時アイカのお兄ちゃんは、お兄ちゃんの形をした何かに変わっていました。


アイカには難しい話は分かりません。ユメお姉ちゃんからは、色々聞かされましたがユメお姉ちゃんは凄い事をしたんだなと言うことくらいしか理解できませんでした。


お兄ちゃんは立ったままその場から動きません。昔みたいにアイカの名前を読んでくれたりはしません。


「お兄ちゃん…」


「…」


お兄ちゃんと呼ぶと反応はしてくれます。ですがそれは以前のお兄ちゃんの反応ではありません。ただ黙ってアイカの方を向くだけです。


アイカはお兄ちゃんに抱きつきます。お兄ちゃんの体は冷たいです。前は太陽のようにポカポカしていてアイカは幸せな気持ちでいっぱいでした。


その違いに余計にアイカのお兄ちゃんは、お兄ちゃんの形をしたゾンビなんだなと感じさせられました。


アイカは昨日の事を思い出しました。


………


ユメお姉ちゃんと交代で事務所に入るとお兄ちゃんの顔色は相変わらず悪くて目も真っ赤になってました。


「お兄ちゃん!」


お兄ちゃんに抱きつくとお兄ちゃんは優しく頭を撫でてくれました。


「ゴホッゴホッ、愛佳…今から言うことをちゃんと聞いてほしいんだ、愛佳いい子だからちゃんと聞けるよね」


「うん…聞けるの」


「愛佳…お兄ちゃんはね…奴ら、ゾンビになるかもしれないんだ…」


「そんなのイヤなの!」


アイカのお兄ちゃんが今まで見てきたゾンビになると聞いてアイカは不安になる。


「そうだよな…ゾンビになったら愛佳も嫌だよな、だからな愛佳…お兄ちゃんはなユメお姉さんにやっつけてもらうんだ、そしたらゾンビにならずに済むから」


「ダメなの!そしたらお兄ちゃんともう会えなくなちゃうの。アイカはお兄ちゃんとずっと一緒にいたいの!」


「愛佳…昔金剛パークで迷子になちゃった事あっただろ?」


「…うん」


「でもお兄ちゃん、愛佳のこと探し当てたよな…その時思ったんだ…愛佳のこと二度と離さないって。だからねお兄ちゃんはどんな時でも愛佳の側で見守っいるから、愛佳が忘れない限りお兄ちゃんは愛佳のそばで見守っているよ」


「…うん」


「お兄ちゃんは愛佳のことちゃんと見てるから…これからはユメお姉ちゃんの言うことをちゃんと聞くんだよ」


………



お兄ちゃんはアイカをを見てくれてると言った。それを思い出したら涙が出てきた。


昨日散々泣いたけど、また涙が止まらなくなってしまった。


そんな時です、お兄ちゃんゾンビがアイカの頭を撫で始めました。以前のような温かさはそこには無かったけど


「愛佳、大丈夫だよと」


声が聞こえた気がしました。


それ以降、お兄ちゃんが何かして来ることは無かったけどアイカは少し幸せな気持ちになれました。




何もしないのは暇なのでアイカは、お兄ちゃんゾンビと一緒にスーパーにある食料をバックヤードに運びました。ユメお姉ちゃんが帰った時にビックリさせれるように。


ですがアイカはまたしてもゾンビと会ってしまいました。お兄ちゃんゾンビと違いアイカを見るとすぐに襲いかかって来ました。


「お兄ちゃん助けてー」


アイカに向けてゾンビが飛びかかって来ましたが、お兄ちゃんゾンビがギリギリのところで防いでくれました。


そしてお兄ちゃんゾンビはゾンビの頭を踏み潰して倒しました。


アイカは怖かったですが、何故だかお兄ちゃんゾンビといると力が湧いて来ました。


その後、何度もゾンビが襲って来ましたがお兄ちゃんゾンビに指示を出しながら全部やっつけました。



………


愛佳ちゃんがいつのまにか凄いたくましくなっているんだけど。


愛佳ちゃんと虹村ゾンビが倒したという、ゾンビを見て来たが10体以上はいた。


無色たちと戦っている最中なのでこの場所がバレたから襲われたとも考え難い。


それでもこの数が来るということは、流石にまずい。


「愛佳ちゃん…引っ越ししよか」


「引っ越しなの!」




スナイパーの倒し方が思いつかなかったとかそう言うのではありません。


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