君を壊したのはわたし
叩いて、炙って、揺すった。
毎日、なんなら朝晩。
休みの日は朝昼晩と酷使した。
罪悪感なんてなかった。
それが君の仕事だと思ったから…
自分の力が普通の人より強くて
体力があることは薄々気づいていたけど、
自重なんかしなかったんだ。
でも、ある朝起きて、いつも通り君に手を伸ばしたら…
君は壊れた。
いびつに曲がった君はそれでも表面は綺麗なままで…
でも、取り返しが効かないことが素人の目にも明らかだった。
ああ、なんだ、壊れてしまったのか…
壊れた君を見ながらぼんやりと抱いたのは…
「なにも今壊れなくても…新しいの買うの面倒じゃないか」
不便だなとかそのぐらいの乾いた感想だった。
来週の水曜日、君は回収されるだろう。
今度はもっと丈夫なのを買わないと…
「さようなら、取っ手を取ろうとしたら取っ手が砕けて、歪んで壊れたティファー◯」
そしてわたしは今日も揺さぶり炙って叩く。
明日は中華にしようかな。などど思いながら
(´-ω-`)えっと、フライパンの取っ手を取ろうとして取っ手が割れて、フライパン本体も歪ませた力持ちなPさんに捧げました。人✖️フライパン?