組頭よ
「あ、ほら「組頭、御苦労様で」」
イクヨちゃんが、ルイをつついて、ふたりでドラウトに頭を下げたわ。
「組頭?」
質問よ。
「あぁ、ほら、僕は魔法美少女戦隊の実質的なトップだから、新人にはそう呼ばせてるみたいよ。兄さんが」
ドラウトが言ったわ。
魔法美少女戦隊のトップはプリンセスじゃなかったの?
「ドラウト……」
兄さんがって、ソリスかアディニウムだか質問しましょう。
「その個有名でも良いし、別にエンジェル・ピンクレモネードでも、かまわないけどね。ね、ナノちゃん」
エンジェル・ピンクレモネード!
それは、あたしが考えた恥ずかしすぎるドラウトのコードネームじゃないのよ!
質問は取り止めよ!
このどぶねずみ、エンジェル・ピンクレモネードの考案者があたしだって、ルイとイクヨちゃんに言わないでしょうね!?
「リーダーとしては、どっちにする?」
地面からドラウトが、感情の読めない眼で見詰めてきたわ!
良かったわ。
言わないみたいね。
「アイアン・ノーマル、スチール・コモン、これからは【ドラウト】って呼んで。まちがってもエンジェルなんちゃらじゃないわよ!」
ふたりに釘を刺したわ。
「チュチュ、チュ」
鼠色のどぶねずみが啼いてるわ。
「あら、本当だわね。母上様、お教えくださり、ありがとうございます。今、壊滅的なナノちゃんのネーミングセンスなんかにかかずりあってたら、ニナルとサガシが小屋にはいっちゃったようよ。僕達はニナル小屋の屋根裏に行くけど、ナノちゃんと新人はどうするの?……あら?プリンセスは一緒じゃなかったの?」
ドラウトが鼠色のどぶねずみ4匹を引き連れて、ちょろちょろ歩きながら言ったわ。
ニナル小屋の方に向かうのね。
「プリンセス?あたしは視てないわよ?ふたりは知ってる?サイズは長さが30センチメートルより少し小さいくらで直径10センチメートル足らずの棒状で紫のコスチュームのタコさんウィンナー的な生物なのよ」
ルイとイクヨちゃんに訊くわ。
「紫?タコさんウィンナー?……あぁ、赤黒い巨大松茸みたいなアレだな。各人で色は違って認識されるよな」
ルイが言ったわ。
「公衆トイレでドグマティック・パーソン・インダオと同族対決だかをしてたはずだ。ペールオレンジタコさんウィンナーが敵で、同族対決なんじゃ、あの赤黒い松茸も変身前はあの姿なんだな」
イクヨちゃんが教えてくれたわ。
「なら、悪くてドローね。大丈夫よ。へろっと帰ってくるわ。プリンセスは常時エネルギー補給しながら戦ってるんだから」
ドラウトが言ったわ。
「じゃ、それはほっといていいみたいだな。で、エンジェル・ピンクレモネードはナノが考案者なんだ」
イクヨちゃんが何か言ってるわ。
ここはぐっと我慢して無視よ、無視。




