勝馬よ
「あんた、ヤマの屋敷から戻って来たキュー・ティーでしょう!」
言ってみたわ。
『あら大正解!』
ほらね。
「あんた、あたしのアミュレットに住み着いたんでしょう!」
『煙水晶に、妾のこの次元での姿に良い具合の細工彫が有ったのよ。どうせ、地球次元での定位置には住み着けないって、プランジャーが忠告してくれたから』
プランジャー……あぁ、すっぽんもヤマの屋敷で女帝だかなんだかの警護をしてるはずだわよね。
「あぁ、キュー・ティー、あんたも、プリンセス側に寝返ったんだったわね」
『そうよ。勝馬にのるのは鉄則でしょう。まだ、偽帝側には、ヴァーチャスのコオリィやら、ドグマティック・パーソンのインダオやら、セルフ・ライチャスのオー・シストやら、まだまだ手強いのが残ってるけど、流れは、クィーン・ラキュサークとDucaカッツォ連合側に有利だもの。ヒデリィ殿側に、シメリィ殿やクモリィ殿が寝返ってるんだから、インフェルノス七家のうちで、参戦してる五大家の過半数よ。残すわ、コオリィとサギリィのみ』
コオリィは知ってるわ。
このアキサキス・キュー・ティーやら、鰹やらを見捨てた、初老の疲れた感じのイケメン風、あくまで風な、ヴァーチャスよ。
どうせ正体は次元どぶねずみだろうけど。
サギリィは知らないわね?
どうせ正体は次元どぶねずみだろうけど。
キュー・ティーが言い切ったわ。




