始祖よ
「その緑のアバロンな始祖様は、何なのよ!?」
説明を求めるわ!
今のところ、意味がまったく解らないから。
さぁ、アバロンの説明をさっさと始めなさい。
「始祖様は、長々とインフェロスを支えてきて、引退した後、この地球次元で、のうのうと隠居生活をおくっている、高次元の存在なのよ。衰えたとは言え、その力はナノちゃんやニナルなんか、足許にもおよばないわ」
アバロンに触れずに……更に、のうのうと、とか言っちゃうところが、無能なピンクのどぶねずみらしいわね。
それにしても、また、あたしとニナルを同格に扱ってるのが、更に頭に来るわ!
とにかく、緑のアバロンは高次元の存在なのね。
「良くそんな相手が、都合良く近場に居たもんね」
ニナルの件は、後できっちりとするとして、ソマツとアバロンが件を優先よね。
「いや、謁見のために片瀬海岸まで出張ったんだ」
ソリスがふん反り返ったわ。
カタセ……海岸って事は、ソマツに続いて又地名ね。
そこで謁見?
プリンセス・ラキュサークと同じクラスの生き物かしら?
で、プリンセス級……また、ペールピンクのアメフラシだとかウミウシとかだったら嫌だわね。
「そうなの。で、その緑のアバロンは何タイプの次元妖精なの?」
直球で質問よ。
「はぁ?グリーンアバロンタイプよ、グリーンアバロンタイプ。ナノちゃん、もしかしてグリーンはともかく、この間、お刺身で、美味しい美味しいって、散々食べてて、鰒の別名のアバロンを知らなかったって言うの?そんなだから、生物を含む理科があんな点数でなのよ。担当教師からの連絡を受けると、イズミさんが頭を抱えて、虚ろな眼で虚空を眺て、現実逃避するほどなのを解ってるの?」
ピンクのどぶねずみが小煩い事ね。
とにかく、アバロンは鰒なのね。
確かに美味しいわね。