隠蓑よ
マフィン・トップ。
うっかり、言ったら、次元アフォーンが魔法美少女への変身アイテムに変化しちゃうじゃないよ!
「良いでしょう?私が夜も寝ないで、夢の中で考えたのよ」
カオちゃん口調のスッポンの話し声……何回聞いても、違和感しかないわ。
言ってる事も矛盾に満ち溢れてるし。
「まぁ、覚えていてくれや」
ルイの口調のヒデリィは丸ね。
「驚くぞ。ウシシシシ」
イクヨちゃんの口調のシメリィは……可がやっとね。
「じゃあ、又ね」
「また学校でな」
「それじゃ、バイバイだな」
お見送りね。
「さよなら。金槌をありがとう」
ぞろぞろ3匹が帰って行ったわ。
「何なのよあれは!?氏親達の皮を被った愚民!?」
空間からヌルリとドラウトが湧いて出て騒いでるわ。
「ソリスやアディニウム達は?」
ドラウトだけだから訊いてみたわ。
「あんなの視たら心配で、アディニウム兄さん達はネーナちゃん達の所に行ったし、ソリス兄さんとシンデル達はシメリィ殿とプランジャーの昨日の夜の行動をトレースしてるわ」
どぶねずみ達も結構行動が早いのね。
「あれが、ルイ達として、ヒデリィやシメリィが言ってた高次元の力の残り香はどうだったの?」
どぶねずみに聞くわ。
「氏親とシメリィ殿とプランジャーの気配しか感じなかったわよ。すっぽり被われてるみたいに。氏親達は唯の隠蓑に使われてるのかもしれないわね。それより、そのゲンノウをみせて」
ドラウトがハンマー……金槌にまとわりついたわ。