発見よ
「おはよう、ナノちゃん!ナノちゃん?イズミさんから頼まれてるのよ?ナノちゃん?ナノちゃん?ナノちゃん!お友達よ!ナノちゃん!かわいいドレスのお友達よ!ナノちゃん!」
何でお友達よ!?
それにドレス!?
キグルミがドレス!?
どういう事よ!?
とにかく、御トド様が、あたしの名前を連呼しながら、こち来るじゃないよ!?
お友達よとか、ドレスでもキグルミでもいいけど、非常識3匹をぞろぞろ引き連れて!
あたし、それ正体も知らないんだから!
「ナノちゃんの歴史の成績の事なんか言ってる場合じゃ無かったわ!どうすんのよ!?こっち来るわよ!?」
ドラウトが喚いたわ。
流石無能どぶねずみね。
何の解決案も持ってないのね。
「大丈夫よ。玄関横の此処への扉は、戸締まり出来るのよ。ちゃんと鍵穴が有って、鍵が掛かってるの確かめたんだから、入れないわよ」
ドラウトが煩いから説明してあげたわ。
「まぁ、向こうから見付かると面倒くさいから、あたしは物置の陰に隠れるけど」
玄関側から死角の、物置の後ろに入るわ。
「待ってナノちゃん、自分の身体幅を解って無いの?まさかこの物置小屋の陰に全身入ると思ってるの!?」
煩いからドラウトに説明してあげるわ。
「ここは庭に入らなければ、そんなに見えないから、大丈夫なのよ!」
……ガチャンッ。
「ガチャンっていったわよ!?」
確かに。
ピンクどぶねずみが言ったとおり、ガチャンって鳴ったわね?
「ナノちゃん、入るわよぉーぉ。あぁ、今日はイズミさんから、お庭の鍵を預かってるから、慌てて出て来なくても平気だから、ナノちゃん」
なんですって!
「イズミさんが鍵を渡してたのね。ナノちゃん、僕達は大事をとって次元コリドールに潜むから、後は頼むわよ!」
ドラウト達が、ヌル、ヌルリ、ヌルンと空間に消えたわ!
「ちょっと!あれに対応するの、あたしだけ!?」
「あら、ナノちゃん。こんな所に居たのね。これ、塩むすび。オヒルに食べて。あ、後、お友達が玄関に居たから、お連れしたわ。ナノちゃん、チャイムが聴こえ無かったのね。こんな所に居たから」
どぶねずみ達に話しかけてたら、御トド様に発見されちゃったわ!