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戯言よ
あぁ、あぁ、あぁ!
「ドグマティック・パーソン……そう言えば、アディニウムだかソリスあたりから、聞いた事がある気もするわね……」
「アディニウム兄さんでも、ソリス兄さんでもなく僕が説明したのよ。ナノちゃん」
ドラウトが、イントネーションの無いしゃべり方で言ってるわ。
「あたしは、遥かな過去なんかには拘らない、未来志向の前向きな女なのよ!」
「そんな事を言ってるから、去年度の日本史も、2年生になってからの世界史も、イズミさんが虚ろな瞳で『どうしてこんな点数がとれるの?二択の問題すら全問不正解って何故なの?』って呟きながら、沈み込む程の低得点更新を叩き出すのよ」
ドラウトがどうでも良い事を言ってるわね。
「今はそんなこと関係ないでしょう!?ヨネちゃん家の御トド様と骸骨さんに、どう誤魔化してあのヒデリィ、シメリィ、プランジャー伸ばして存在を説明するかでしょう!?先ずは観察よ!観察!」
ピンクのどぶねずみの戯言なんか、聴いてる暇は今は無いわよ!