便秘よ
「帰った方が良いわよ」
カオちゃんに言われたわ。
便秘じゃないって言ってるんだけど!
「違うの!だから、こんなのも要らないし」
イクヨちゃんのお母さんから、ダースで浣を押し付けられたわ。
勉強会のお土産が、腸って何よこの展開は!?
「糞詰まりはつらいでしょうに。またね」
まだ、言いますかカオちゃんは!?
「はい。これも」
おばさん、餡子バター餅と浣を同じ袋に入れないで。
腸は本当、要らないし。
何か、四人に押されて、あたし玄関に移動してるんだけど!?
「ナノ辛いならエレベーター使いな。そうそうエレベーターって云えば、エレベーター使い易くなったよ」
「イクヨちゃん、ここにエレベーター有ったの!?」
「あ?西棟にあるじゃん」
ルイも知ってるんだ。
「そう、階段の向こうに有るじゃない。ナノちゃんは知らなかったの?」
カオちゃんに言われたわ。
「そうかぁ、ナノが家に来る時、いつも階段使ってはぁはぁぜぃぜぃ言ってたのは、ダイエットの為に階段使ってるんだと思ってたから……」
イクヨちゃん、あたし階段使ってのダイエットなんかしてないから。
「今まで無いと思ってたから、階段使ってたの!」
つまり、あたしだけが知らなかったの!?
エレベーターの存在を!?
「まぁ、ナノちゃんだからぁ」
なんかカオちゃんに、頭の可哀想な子どもを見る目で見られてる気がするわ!?
「御大事にね」
玄関から、おばさんに押し出された気がするわ。
「はぁ」
イクヨちゃんとカオちゃん、ルイが手を振ってる。
ガチャ。
『こうなったら、帰るしかありませんな』
そうね、すっぽん。
全く、腸を押し付けられるわ、ヒデリィは消えちゃうは、力については解らないは、何の為に来たのよあたしは!!
『美容に良い【バター】餅が手に入って良かったと考えましょう。それに、ヒデリィ殿の件はソリス様達が考えておるようですから、安心です』
安心ですって?
あのどぶねずみ達が考えてるって思うと、むしろ不安しか無いわ。