秘密よ
「Brain washing & Mind control!ごめんね」
突然、カオちゃんが舞い戻って来て叫んだわ。
「キュゥ」
ニナルが、立ち眩みみたいにへたりこんだわ。
「うぁぁ」
「おぉぉ」
「あぁぁ」
3人どすこいも。
ねぇ、すっぽん、やっぱりあたしも目眩をおこさないとダメなのよね?
『ぐお』
あら?
すっぽんも気絶したみたい。
「あれぇぇ!」
もう、自棄よ。
倒れてあげるわよ。
「どう?」
イクヨちゃんの声ね。
「上手くいったよ」
カオちゃんが答えてるわね。
「良かった。ナノは非常事態の時に、メンバーに誘おうと思ってるんだから」
あら、ルイ、あたし魔法美少女戦隊のリーダーなんだけど?
いいのかしら?
「ナノちゃんはイエローローズがピッタリよね。花言葉はなんだっけ?」
カオちゃんの声が段々小さく成って行くわ。
もうそろそろ、目を開けて大丈夫よね?
「んギャー!!」
また、とっちゃん坊やの気持ち悪い叫び声が響いたわ。
「うっ!変質者だ!」
「ナノちゃんには視せるな!」
「変質者には、天誅だ!」
3人どすこいが大騒ぎしてるわ。
「ギャァー!そんな粗末なのを曝してんじゃないわよ!愚兄貴がぁ!!」
ニナルも騒ぎ始めたわね。
「うっ?」
気が付いたふりをしないといけないわよね。
「ナノちゃん、大丈夫かい?」
目を開けて視ると、太どすこいの背中が視界いっぱいね。
あたしは今、背中に庇われてるのね。
あら?
何処かからサイレンの音が近付いて来るわね?