案内よ
とっちゃん坊やを先導役に、若どすこい3人を従え、リバーサイドまで歩くあたし。
何故かしら?
全然嬉しくないわ?
『行き先が、ニナルの家ですから』
すっぽんが言う事も、原因の一端だけど、このむくつけき集団の真ん中に居るのが、それ以上の要因よ。
あぁ、バル様と腕を組んで、GEORUGIAその他のメンバーを従えて歩きたいわ。
「……すこぶる不快だ!何で俺がこんな目に!可愛い可愛くないはともかく、今日は生徒と図書館デートの予定が!何で今日なんだ!ニナルの奴め!……」
とっちゃん坊やは、ずっと喚いてるわ。
「あんた、生徒はまだ未成年だぞ」
ナヒカリくんが、後ろから声をかけたわ。
「ただのファッションみたいに、女の子をはべらかすのは、女の子にも失礼だ」
ニギカゼくんも、文句をつけてくれたわ。
「普段、好印象を持たれないから、ダメンズ女に好かれて舞い上がっているのでしょう?」
お兄ちゃんも……って、このしゃべり方は、プリンセス・ラキュサークね。
「ナノちゃんは、貴様の妹からの懇願で、嫌々腕を組んでやってるんだからね。あまり感情を表に出さない方が良いと思うよ。貴様を好印象で迎え入れてる生徒は、そのナノちゃんの大親友なんだから」
マナミくんも苦言を呈してくれてるわ。
……て、何でお兄ちゃんが居るのよ?
『家を出た時からおられましたが?気が付きませんでしたか?』
すっぽん、そういう事は早く教えて。