解除よ
「無力可したんでしょ。なら、しなさい」
少し遅れて湧いて出た、ブルーとピンクにあたしは言ったわ。
「でも、ナノちゃん、そいつは狡猾なヴァーチャスだったのよ!?」
ドラウトの主張に、アディニウムが、コクコクと頷く。
「狡猾でも滑稽でも、無力可したんでしょ?ならしなさい」
再度言ってやったわ。
「すまんが、その魔法はドラウト風情には使えない。もちろん我々にも」
アディニウムが言ったわ。
ドラウトがコクコクと頷く。
「なら使えるどぶねずみを呼び寄せて、しなさい」
「「えッ!」」
ピンクとブルーが飛び上がったわ。
「どぶねずみ次元には、出来るのが居るんでしょう?早くしなさい」
「これは、取引をしないと、そこに元ヴァーチャスの面々も居るし、どうだ?」
アディニウム。
「しかたないわね。ナノちゃんを怒こらせたら、世界が酷いことになるのは確定事項でしょう!ここはラキュサーク様に?」
ドラウト。
「プリンセスに、ラバーカップ家の者はマズイだろう。恥を忍んで氏親に助力を願うか?」
ゴニョゴニョゴニョゴニョ、2匹で密談してるわね。
にしても、あたしを怒らせると世界が酷いことにって、あたしはゴラか!!
「「「え?リラ?」」」
朱色、緑、紫!
起き際に、何を言ってる!
「「「「はぁ、ゴリ?」」」」
地味色4色も、起きるなりに、何ですって!?
そもそも、あたしの思った事が聞こえるって何よ!?
「……ナノちゃん、何で急に、ナノちゃんがゴラなの?話の脈略が無さすぎよ?」
ドラウトが、真ん丸な目をこっちに向けたわ。
「独り言を言っておられました」
亀!
そういう事は早く言いなさいよ!