解決よ
「みんな、私の事を!?」
カオちゃんが、指を組んで立ち上がったわ。
「あぁ、あんな悲しい別れが有っても、私にはこんなに良い友達が居たんだわ!!」
お目々うるうるキラキラモードで、カオちゃんはその場で右に1回転。
更に、両腕を広げて、左回り。
痛いわ。
痛すぎるわ。
何せ、カオちゃんは、バランスが微妙な目鼻立ちをしてるから、うるうるしてるって、あたしとイクヨちゃん以外は理解して無い可能性が有るのに!?
「そ、そう、それは、まあ、じゃぁ」
ほら、ツウナさんが、ぎこちない笑顔を浮かべて、後ずさって離れてくわよ。
「エナリは大丈夫?」
イクヨちゃんが、カオちゃんに訊いたわ。
「え?なんの事?」
カオちゃんの反応。
これは、アレね。
イクヨちゃんと目配せよ。
『そうね。カオ奥義、無かった事ね』
つて、事は、関係が終わった原因もエナリよね?
『確定でしょう。ルイの弟の前で盛大にぶっぱなした。それで、指摘された』
そうよね。
向こうに落ち度が無いのに、関係が終わるのは、カオちゃんに落ち度があったのよね。
認めるかどうかはともかく。
『多分、今までの経験則から、認めないで“無かった事”確定』
じゃ、あたし逹も無かった事で話を進めましょう。
『了解した』
「そうなんだ。で、昼休みに真実の愛に目覚めて、今までの偽りの恋の精算をしたんだっけ」
イクヨちゃんが、話を進めたわ。
「そうなの。天啓でこの恋は違うって、解ったのよ」
にっこり笑ってカオちゃんが言うの。
羨ましいわ、カオちゃんとか、ニナルみたいな、こういう自己正当化型の人って。