105/1300
アァよ
うん、るんたった、うん、るんたった。
擬音をつけたら、こうなるわね。
今日の、カオちゃんの歩き方。
この給食のセルフサービスの歩き方は、まるで踊ってる様ね。
「カオの動きが変」
イクヨちゃんが、ぼそっと言ったわ。
「踊ってるみたいよね」
感想を言ってみたわ。
「たんたんたんたん、たんたんたんたん、で四分の四拍子だから盆踊りみたいだな」
イクヨちゃんが続けて言ったわ。
「リズムは時々乱れるけど」
盆踊り……確かに同じ様なリズムでヒョコラヒョコラ、カオちゃんは歩いてるわね。
相当浮かれてるのね。
戻ってきたわ。
大学芋の、お代わりをよそって。
それに、薩摩汁まで。
まぁ、朝ごはんが早くてお腹が空いたって、カオちゃん言ってたわね。
あたしもイクヨちゃんも、お代わりはしたけど、カオちゃんは今日は3回目よ?
「あのね、お昼休みに、彼の教室に行くようだから、遊べ無いのごめんなさいね」
カオちゃんがお芋を頬張りながら言ったわ。
あぁ、カオちゃんにとっては、朝に会話しただけでも、もう彼氏認定なのね。
「アァ……」
イクヨちゃんが、ため息をついたわ。