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好き

下ネタ表現がひどいです。

ごめんなさい。

 葵さんとの初めてが無事に終わり私は安心していた。

 本当に無事だったかと、聞かれたらそれは違う。

 翌日1日動けなかった。

 葵さんはずっと幸せそうにニコニコしていて、文句を言いたくても言えなかった。

 朝ご飯から夕飯まで葵さんが全部甲斐甲斐しくお世話してくれて、帰りは葵さんが高級外車で送ってくれた。

 車まで持ってるってしらなかったよ。


「命、無理させてごめんな。次はもう少し落ち着けるようにするから」

「………本当に?」


 あまり声が出ない。

 ちょっとガラガラなのも全部葵さんのせいだ。


「ああ、本当だ」

「信用できないんだけど」

「何でだよ!」

「無理、やめてっていっぱい言ったのに聞いてくれなかった」

「………すまん」


 シュンとする葵さんが可愛くて私は苦笑いを浮かべた。


「信じるから、次は手加減してね」

「!!………命、愛してる」


 葵さんは嬉しそうに笑うと私にキスを落とした。

 なかなか終わらないキスに力が抜ける。


「家につれて帰っていいか?」

「駄目!明日仕事だから無理。安全運転で帰ってね」

「…………解ってる。じゃあな」


 葵さんが車に乗り込むのを見つめながら寂しくなる。

 前彼達の時ならたぶんもうエレベーターにむかってあるきだしていただろう。

 

「じゃあ………次は週末が良いか?俺は何時でもいいぞ」

「………週末が良い。気がねなくイチャイチャしたいから」

「………イチャイチャしよう!」


 余計な事を言ってしまったらしい。


「じゃあ、週末な。メールする……電話でも良いか?まあ、連絡する」

「うん。私も!じゃあね」


 その後、葵さんの車が見えなくなるまで見送った。





 「……そう、そんなに凄かったんだ」


 会社で、昼休みに食堂で実里に週末の話をした。

 その感想が、それだった。

 私はゆっくりと頷いた。


「私もエロ下着買おうかな~」

「み、実里さん、貴女エロ下着持ってるって言ったよね?」

「持ってないよ!まあ、命ぐらいスタイルが良くないと着れないか?」


 騙された。

 実里を信じて買ったし着たのに。

 体が今だにダルいのに。

 ふと、セクシーな葵さんを思い出してしまって赤面してしまう。


「思い出して赤面とかエロ~い」

「実里殺すよ」

「すみません」


 その時、目の前の席に座ったのは大夢と葉山だった。


「岩渕先輩どうしたんですか?顔赤いですよ?」

「彼氏とイチャイチャしてたの思い出して照れてるだけだよ後輩君」


 葉山が黙ると大夢がニコニコしながら言った。


「エロい下着見せてあげれたの?」

「大夢君が言いたい事もわかる。だけど、この恋愛において奥手の命が頑張って誘惑したみたいよ」

「………見せたんだ」


 私は開き直って言った。


「そ、そうだよ!着たよ。あ、あんな目にあうと思ってなかったし………うううう~実里~恥ずかしかったよ」

「おお、よしよし、頑張った頑張ったワイルドさんはセクシーさんでもあったわけね」

「………うううう~思い出しちゃうから~」


 顔がどんどん熱くなる。

 実里は満足そうに笑って言った。


「命可愛い」

「うううう~」


 私は頭を抱えた。


「そんなモンモンとしてたら大変でしょ?今日もう一回抱いてもらったら?」

「無理!」

「下手だった?」

「違、凄かったの!だから、その、一回ですまないっていうか………次の日動けないって言うか……」


 実里はニヤニヤしている。


「命、それ、僕らの居ない所で話した方が良いんじゃないかな?」


 大夢の言葉に二人の方を見ると、何故か葉山の目がうるうるしている。

 何?怖い。


「ご、ごめんね葉山、あの、猥談苦手なら他の席に行きな!私が実里に話したいこと結構な猥談だからとばっちりで聞こえちゃうよ」

「だ、大丈夫です。続けて下さい」


 大丈夫な顔してないよ。


「命は凄いって言うけど命、前彼どれぐらい居たっけ?」


 実里は大夢にニコッと笑って見せている。

 大夢をこの席から遠ざけようとでもしているのか?


「5人かな?」

「そのうち何人とヤってる?」

「………2人」

「なんだ、2人としか比べらんないじゃん!」

「いや、比べるとかしないよ。あんまり覚えてないし」

「最後にヤったの何時よ」

「一昨日」

「じゃなくてワイルドさんと付き合う前の話」

「………三年半ぐらい?」


 何故か大夢が驚いた顔で私の方を見た。


「命、僕と別れてから誰とも付き合ってなかったの?」

「仕事、忙しかっただけだし」

「ふ~ん」


 何だよ、料理しろって言う男しか居なかっただけだもん。

 私は唐揚げ定食の唐揚げを口に放り込んだ。


「ねぇ、命、三年しないと処女膜戻るって本当?」


 私はフリーズしてから口の中の唐揚げを食べ終えてから言った。


「し、知らない!」

「……自分の事でしょ?」

「わ、解んない………」

「意識なくなってる間に全部処理してもらったって事ね」

「何で解るの~」


 私は再び頭を抱えた。


「うちのダーリンもしてくれるよ!風呂場までお姫様だっことか」

「あんな可愛い顔して結構力持ち?」

「私が太ってるって言いたいのか?」

「違うよ!………男の人って結構力持ちなんだよね」

「………お姫様だっこされた?」

「千里眼」

「命お姫様だっこ憧れてたもんね!やるなワイルドさん命の萌えポイントを確実についてくる」

「………そうなの、どうしよう!中高生バリにドキドキする」

「初恋か?」

「ち、違うよ!」

「あやしい」


 初恋は済ませている。

 だって5人と付き合ってきたんだよ!

 ………こんなにキュンキュンしたのは、はじめてだけど初恋は違うよ。


「命」

「はい!」

「ワイルドさんと結婚するんだね!」

「へ?」


 私は顔にまた熱が集まるのが解った。


「………う、うん。あ、葵さんが良いなら、勿論」


 言った後に後悔した。

 実里のニヤニヤが半端ない。


「うううう~実里嫌い~」

「ワイルドさんは?」

「ふぇ………す、好き………」


 もうダメだ、恥ずかしすぎる!

 もうご飯食べられる気がしない。

 私はこの日はじめてご飯を残したのだった。




命ちゃんが可愛くなってます。

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