ホットサンド 葵さん目線
ランキング上位に感動しています!
ありがとうございます。
目が覚めると目の前に命のスッピンの顔。
やっぱり化粧を落とすと綺麗の中に可愛い感じが見える。
昨日の夜、命に酒を飲ませたら命は酔った。
「そんなべろべろじゃ帰れないな?」
「化粧……落とした~い」
俺は仕方なくマンションの真横のコンビニでメイク落としシートを買ってきて命の化粧を落としてやった。
コンビニから帰ったら小さな寝息をたてて寝てしまっていた命の化粧を落とすのはかなり簡単だった。
可愛い顔にキスしたくなったが、許可もなくキスなんてしたら痴漢で訴えられたって仕方がない。
抱き上げて客間に移動すると命の寝顔をただただ見詰めていたくて一緒にベッドに入った。
暫く見て、飽きたらこっそり離れれば良いか?って思った。
何でだろう?飽きない。
腕枕をしながら、顔にかかった前髪を軽くどけてやれば何故か嬉しそうにへにゃりと笑った。
ヤバイキュン死する。
思わず命の頭を撫でた。
命の髪の毛は柔らかくてフワフワでさわり心地が最高だ。
ついつい撫で続けた。
癒される。
ああ、命の首に俺の作ったネックレスがあるのが嬉しい。
命の肌の白さにカイヤナイトがよく似合っている。
カイヤナイトで指輪も作ろうかな?
これも良いけど、命にはもう少し大人なデザインの方が似合いそうだ。
指輪とバングルも一緒に作りたい。
命が俺の作った物を身に付けている喜び。
俺は幸せを噛み締めながら命の頭を撫で続けた。
気が付いたら寝ていたらしい。
俺が目覚めて暫くしてから命の目が開いた。
俺はとっさに寝たふりをした。
「………え?………う~わ~整ってる~」
気配で命が俺を見詰めているのが解る。
「………せっかくだから………」
命はゆっくりと俺の胸にすり寄った。
可愛い!!何なんだ!キュン死する!つってんだろ!
俺は心のまま命を力一杯抱き締めた。
「ぎゃ!く、苦……し……ぎ、ギブ!」
やり過ぎた。
悪い。
「悪い………はよ」
「おはようございます………1つ聞いて良い?」
「なんだ?」
「ヤった?」
物凄いことを言われた。
「ヤって良かったのか?」
「………せめて記憶がある状態が望ましいけど………いい歳した男女が二人きりで会うってなったら万が一を考えるのが普通じゃない?」
「………今からでも間に合うか?」
「………お腹すいた」
「………今かr」
「お腹が限界」
タイミングよく命の腹が鳴った。
そんなのもう笑うしかないじゃねえかよ。
俺が爆笑すると命は顔を赤くした。
「笑いすぎ」
「ヒーヒー悪い!マジウケる」
「もー早くご飯作っ………あれ?私化粧落としたけ?」
「ああ、命が化粧落としたいって騒いだから俺が落としといた」
「………え?じゃあ今スッピン?」
「ああ」
「ギャー!」
命は顔を両手でかくした。
化粧落としてもたいして変わらないと思うのに命は嫌らしい。
「恥ずかしすぎる」
「あんまり変わんないし、むしろスッピンの方が俺が渡したネックレスが似合う」
命は更に顔を真っ赤にしてうつ向いた。
「キュン死」
「それは俺の台詞だろう?」
ゆっくりと両手を離す命。
思わずみつめあう。
これはいけるかも!
勝手にキスを予感して顔を近付ける。
唇が触れそうな距離になった瞬間、命のお腹がグ~~~~っと間抜けな音を出した。
思わず起き上がって笑うと命も起き上がり、俺の背中をバシバシ叩いた。
「直ぐに朝飯作るよ」
「恥ずかしい」
「可愛いのに」
「馬鹿にしてるでしょ?」
「してるように見えるか?」
「見える!」
「………おかしいな~上手く隠せてると思ったのに……」
命はまた俺の背中をバシバシ叩いた。
俺はそんな命が可愛くて、頭を撫で回してからキッチンに向かった。
今朝の朝飯はベーコンとチーズのホットサンドにオニオンスープにゴマドレッシングのフレッシュサラダだ。
ちゃちゃっと作れるもので作ったが喜ぶだろうか?
たまに、朝御飯は野菜ジュースだけとかアサイーボールしか食わないとかチアシード入れて良いなんて言いやがるやつが居るけど命は違うといいな。
「どうだ?」
「美味しい!葵さんは良いお嫁さんになるね」
「婿にくるか?」
「フリフリエプロン着てくれる?」
「キモ!」
命は楽しそうにクスクス笑った。
「俺が着るより命が着ろよ!裸で」
「それこそキモ」
「男のロマンだろ?」
「知らない~知りたくもない~」
命は一口食べる度にニコニコしながら口を動かす。
小動物みたいで餌付け心をくすぐる。
「男ってやつは皆そんな願望を持ってんだよ」
「キモ」
「傷付いたぞ!」
見れば命のお皿が空になった所だった。
「おかわりあるぞ」
「いや、流石に食べすぎかな」
「じゃあ、運動するか?」
「………ひく」
「泣いちゃうぞこら!一晩中キスするのすら我慢したんだぞ!」
「葵さん紳士!また1つ好きになっちゃった!」
「………くそ~まんまと掌の上で踊らされてるじゃねえか………」
俺が頭を抱えると命は真剣な顔を作って言った。
「こんな私ですが、良かったら葵さんの彼女にしてくれませんか?」
予想外の台詞に俺は顔に熱が集まるのが解った。
命が俺のものに?
嬉しすぎて何を言えば良いか解らなくなった。
「駄目?面倒臭い?」
「見れば解んだろ?」
「真っ赤だよ」
「それが答えじゃね?」
「恥ずかしい?」
「嬉しいだろ?……マジで大事にする」
命は安心したように、へにゃりと笑った。
その笑顔に、俺は命を一生大事にするって心に誓ったのは命の知り得ない事だろう。
葵さんが変態臭いですが前進!