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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

嫌いな同級生の黒歴史を末代まで語り継ごうと思います。

作者: イングランド川上

どうもはじめまして、イングランド川上です。この作品は初めてのものなので誤字脱字があるかもしれませんが大目に見て最後まで読んでいただけると幸いです。

なお、この作品はフィクションです。


突然だが、僕には嫌いな同級生がいる。






と言うか今隣にいる。なのでそんなに嫌いなのかって?

むしろこいつを嫌いにならない方がおかしい。

こいつのことを簡単に説明すると人の傘に穴を開けたり殴ってきたりする暴れん坊で、制服からTシャツが出ていて髪に頭垢が付いている汚いやつで、学校にスマホとiPadを持ってくる20年ぐらい時代遅れのの不良だ。

ついこの前もこいつに蹴られて足が折れかけた。先生に黒板消しを投げつけたとか言う噂まであるぐらいだ。

特筆すべきはこいつと僕は男子校の中学一貫校に()()()で通っていると言うことだ。

そう、市バスで毎日往復2時間。つまり僕はこんなクソなムカつくやつと6年間も一緒に1日2時間登下校しなければならないと言うことだ。(こいつ意外とカマチョなのでバスで隣に座ってくる)

僕が高校を卒業する頃には髪の毛がストレスで全て抜けてしまいそうだ。






いつもなら今頃こいつを呪っているが、しかし今日の僕は今までかつてないほどに勝ち誇っていた。なぜならこの超ムカつく奴の黒歴史を知ったからだ。こいつは不良のくせに守備力が高く、今までコイツに黒歴史とかないんじゃね?と思っていた。だが、しかしついにコイツの黒歴史を知ったのだ。(大事なことなので2回言う)そして僕は決心した、こいつの黒歴史を末代まで語り継ごうと。






ことの始まりは今年の11月、学年全員で一泊2日の宿泊行事に参加することになったのだ。そして僕は宿泊行事と聞いて閃いたのだ。


「宿泊行事ならあの守備力高め系ムカつく奴も流石に羽目を外すだろう、と言うことはあいつに黒歴史ができるチャンスではないか」


だかしかし、不幸(?)なことにあいつと僕のクラスは別だ。せっかくあいつに黒歴史ができてもそれが分からなければ意味がない。






数日後

あいつと一緒の部屋になる可哀想な人が分かった。

一部屋5人なのだが、幸いなことにあのクソ野郎と一緒の人はあいつのクラスでも屈指の騒がしい奴らだった。


「あいつらならわざわざこちらから聞いたりせずとも勝手にあいつに黒歴史ができた瞬間、大声で言いふらしてくれるだろう。これなら安心できる」


とは言えせっかくなので僕が第一発見者になりたい。なのでしっかりと準備した。






そうして迎えた運命の日

僕はあれから出来る限りの準備をして来た。

そして僕は今、隣でやたらでかい鞄を背負いながら殴ってくる不良を無視しながらワクワクしていた。

駅に着くと既に5割ぐらいの生徒がいた。

この宿泊行事であいつの黒歴史を目撃するのも大事だが、せっかくの宿泊行事である僕も普通に楽しみたい。と言うわけで1日目は普通に行動班のみんなと食べたり買ったりして楽しんだ。

途中、サーモン泥棒事件や僕の布団消滅事件などに巻き込まれてたが。

食事中にあいつが何かやらかしてないかあいつのことを嫌っている同志にワイロ(お菓子)をわたして情報提供してもらったり、遠目に観察したりしたが成果はなかった。

しかし、この程度で諦める僕ではない。宿泊行事でやらかすとすれば夜だと相場が決まっている。(あくまで僕の意見です)






僕は睡魔と格闘していた。

いつもなら、こらぐらいの夜ふかしは平気のはずだがこの部屋の他の奴らが寝ていて、それにつられて僕も寝てしまいそうだ。

眠気を追い払いながら僕は考えた、あいつの部屋はこの階層の1つ下だ。あいつの部屋番号もわかっている。

問題は2つだ。

一つは見回りの先生だ、もし見つかったら掃除をさせられる。

それは絶対に避けなければならない。

もう一つはこのホテルは階層の移動にエレベーターを使わなければいけないことだ。

エレベーターが来たときのあの音で先生にバレる。どうすればいいか僕は必死で考えたそして思いついた。

そうだ非常階段を使えばいいのだ。非常階段は僕の部屋のすぐ近くにある。

次先生が部屋の前を通り過ぎたらそっと抜けだせばバレないはず。(足音で先生の位置は大体わかる)

そうして僕はなんとか非常階段にたどり着いたがなんと鍵が無いと開けれないようになっていた。


「まずい、早くしなければ先生に見つかる。だが僕にはこの日のために磨き上げたピッキング技術がある(事前の準備によりピッキング道具を持っています)」


なんとか見つかる寸前のところで非常階段に入ることに成功した。

そして、一つ下の階まで降りたら何ということでしょう扉にチェーンが巻かれているではありませか。

きっと僕のような生徒対策なのだろう。

鞄にはこんなこともあろうかとチェーンソーやなんでも切れるカッターが入っているが、肝心の鞄を部屋に置いてきてしまった。

蹴り飛ばせば開けれなくもないかもしれないがその場合先生に絶対バレる。でもそれしか方法がない。

僕は覚悟を決めて扉を蹴り飛ばした。(こんなこともあろうかと鍛えたので扉を蹴り飛ばすぐらいはできます)

蹴り飛ばし扉の先にはちょうど先生が居た。

まずい、先生に見つかるのは覚悟していたがよりによって扉の前にいるとはついていない。

だが僕にはこんなこともあろうかと事前に考え抜いた奥義がある。

食らうがいい奥義その一『先生もあいつ嫌いでしょ?だから見逃してください』だ。


「君こんな夜遅くにいったいどうしたのかね?」


「先生、取引しませんか?僕はアイツの黒歴史を目撃したいだけなんです」


「アイツだと!やつか、確かに俺もアイツのことは嫌いだ。授業中も寝たり、煽ってきたり、黒板消しを投げつけてきたりする不良だからな」


よし!効果はある。というか、黒板消しを投げつけた噂本当だったのか。


「なら!」


「でもだめだ」


期待させておいて落とすとは性格が歪んでいる。


「どうしてですか」


「アイツの黒歴史のためなら、君が部屋を抜け出し非常階段で下の階まで降りてきたことは目を瞑ろう」


「だが扉を蹴り飛ばたのは目をつぶれない。ただえさえ、安月給なのに弁償なんてしてられないからな」


扉の弁償は考えていなかった。仕方がない。食らえ奥義その二『買収』だ。


「なら、先生あなたにこの黄金のバナナをあげましょう」


なお、このバナナはスーパーで腐りかけで売り物にならない物をタダでもらってきて絵の具で誤魔化し、なんとか光沢を持たせた偽物である。


「俺がバナナにつられるとでも?」


「そう思います」


「お主も悪よのぉ」


「いえいえ、先生ほどでわ」


そうこの先生はMr.モンキーと呼ばれるほど猿なのだ。

この先生はいつも眠くなる授業をして怒ると「キー、キー」うるさいから好きではないがあいつの黒歴史のためだ。ここは、ごまをすっておこう。

ごまをすること5分、僕はようやくアイツの部屋にたどり着いたのであった。

扉は電子錠でピッキングはできないので、先生にもらったマスターキー(バナナで「ウキー、ウキー」と喜んでいるうちに盗んだ)を使い開けた。






アイツの部屋

扉を開けるとそこにはアイツの部屋の他の4人が四天王みたいになんかかっこよく?現れてた。


「アッハハハハハハハ」


「よくぞここまできたな」


「あのお方のためにお前にはここで死んでもらう」


「我ら四天王に勝てると思うなよ」


「何!お前らアイツの手下だったのか?」


手下だったことも驚きだが、こいつらがあまりにも定番すぎるセリフを言ってきたことも驚きだ。


「今更知っても遅い死ね!」


パンチが飛んできたが、しかしいつもアイツの八つ当たりパンチを受けている僕からすると弱すぎる。

避けて、反撃の右ストレートパンチで、四天王の一人は戦闘不能になった。


「何?四朗がやられただと!」


「だがしかしやつは所詮我ら四天王の中で最弱」


「雑魚を倒して調子に乗るんじゃね」


5分後、四天王の太郎と次郎と三郎と四朗は地にひれ伏していた。


「弱すぎる」


あいつの八つ当たりパンチによって強くなっている上に、この日のために鍛え上げたこのパワーの前に流石の四天王も平伏すしかなかったようだ。

そしてついに僕の前にあいつが現れた。

というか、なんか臭くね?


「ワアッハハハハハハハハハハ、よくぞ我が四天王を打ち破ったな。だが、我をあいつらと一緒にされては困るぞ」


なんか、あいつが部屋の奥から魔王みたいなポーズとセリフで登場してきた。もしかして、こいつ厨二病なのか?ん?こいつ暗くて見にくいがズボンびしょ濡れじゃないか!もしかして14歳になってお漏らしたのか!


「お前さては漏らしたな?」


「ワアッハハハハハハハハハハ、よくぞわかったな。実はトイレにあと数秒間に合わなくてな」


「貴様中学校2年生になって漏らすなんてお前にプライドはないのか?」


「フッ、そんなモノたった今砕け散った」


つまり今までプライドがあったのか?いつもシャツ出ていて、トイレの後に手を洗わないくせに今まであったのか?


「お前にプライドなんて元からないだろ」


「我には我なりのプライドがあったのだよ。もっとも、馬鹿な貴様には理解できないだろうがな。ワァッハハハハハハハハ」


こいつはいちいち『ワァッハハハハハハハハ』と言わないと気がすまないようだ。

と言うかこいつのプライドなんてそんなもの無いとは思うがあったとしても理解したくない。あれ?だんだん話を逸らされているではないか。


「お前、話を逸らそうとするな」


「チッ、この我の秘技『話を逸らしてうやむやにしよう作戦』が通用しないだと!」


そんな下手なネーミングの作戦が成功する訳ないのに。こいつは厨二病で露出狂で馬鹿で阿呆でたわけなのか?いやなのか?ではなくそうに違いない。


「安心したまえ、お前が漏らしたことは僕が責任を持ってみんなにバラしてやるからな」


「お前がその気なら仕方がない、食らえ我の秘技その二『実力行使』だ」


そう言いきるとすぐにすぐに殴りかかってきた。

こいつ!会話しながら殴るのに適切な距離に近づいてきていたのか!

しかも殴ることに躊躇いがなく、予備動作もほぼないそれでいて速く、無駄がない。

わかってはいたがなんて無駄に高い戦闘技術なんだ!

僕もこんなこともあろうかと体を鍛え上げてきたが避けるので精一杯だ。


「どうしたのかね?威勢はよかったくせに防戦一方ではないか。そんなんでは我の黒歴史をバラせないぞ。因みにだが我はまだほんの三割程度の力しか出していないぞ」


こいつ四天王とは戦闘力が違いすぎる。だがしかし僕の勝ちだ。


「グハァ、急に体が痺れてきた。貴様いったい何をしたのだ!」


「ようやく効いてきたか。これぞ僕の奥義その三『直接戦闘は勝てないからあらかじめ毒を盛っておく』だ。事前にこのホテルの料理人に会いに来ていかにお前がクソ野郎なのかという講義を5時間ほどして、毒を盛る協力を取り付けたのだよ」


あれは本当に大変だった。

交通費も必要だったし肝心の毒の調達の為に海に行きフグを釣るのも苦戦した。

しかも講義中に警察に捕まりかけ、危うく出禁をくらうところだった。(結局、講義だけではなく買収や催眠術などもした)

さらにこいつがあまり毒が効かない体質だった場合も想定してフグを一匹だけではなく数匹釣り、こいつが体育の時間でいないときにクラスに忍びこみ水筒に毒を入れ、飲んでから効き始めるまでの時間を計測したのだ。

そして今日はこいつが夕食の汁物を飲むのを確認し、時計でタイマーをセットしたからこそ、丁度いいタイミングで部屋に突撃できたのだ。


「まさかあの時の腹痛も貴様のせいだったのか!」


「いや、違うと思うよ(笑)」


「この卑怯者め、貴様にプライドはないのか!」


「僕には僕なりのプライドがあったのだよ。もっとも、馬鹿な貴様には理解できないだろうがな。それでは僕はみんなにお前が漏らしたことをバラしてくるとするよ」


「待てぇぇぇぇぇーーーーー」


「待てと言われて待つ奴はいない」


こうして僕はなんか泣き喚いている不良を無視して部屋を出たのであった。






帰り道

時計を確認すると既に午前4時を過ぎていた。

Mr.モンキーは僕の奥義によってトイレにこもっているはずなので僕は油断していた。

あいつのクラスの担任がダウンしていてもうちのクラスの担任はまだ、ダウンしていないということをあいつの黒歴史を知った喜びで忘れていたのだ。


「どこへ行こうと言うのかね?」


しまった油断していた。

振り返るとそこには泣く子も黙る鬼の教師と怖れられているうちのクラスの担任がいた。

やばい。この先生はやばい。

しかも表情でわかる物凄く怒っている。

落ち着くんだ僕、僕には奥義その一『先生もあいつ嫌いでしょ?だから見逃してください』がある。


「先生僕はあいつのくろれk...」


「吾輩にその手は通用しない」


何!奥義を言い切るより先に遮られてしまった。

やはりこの先生どこぞのサルのようにチョロくない。


「確かに吾輩もあいつのことは嫌いだ、しかし君を見逃すこととは関係ない。部屋を抜け出し下の階まで降りて、あいつの黒歴史を目撃しただけなら許せる。だが、君の罪状はそれだけではない。毒殺未遂、名誉毀損、脅迫、ストーカー行為、買収、器物破損、詐欺、違法乗車、公務執行妨害、漁禁止区画での違法な漁、などなど余りにも多過ぎる」


何やら身に覚えのない罪状があるが五割ぐらいはあっているので反論のしようがない。(脅迫は5時間に及ぶ講義のこと、ストーカー行為は毒が効くまでの時間の計測のために後をつけていたこと、詐欺は偽物の黄金のバナナで取引したこと、違法乗車は講義のために行く時に乗った電車で無銭乗車したこと、公務執行妨害は講義中に警察に捕まったときに逃げたこと、漁禁止区画での違法な漁は釣り禁止のところでフグを釣ったことである)

まずい、このままだと掃除の刑にされてしまう。

考えるんだ僕、せっかくあいつの黒歴史を知ったのにこんなところで終わるわけにはいかないんだ。

そうだ!思いついたぞ。


「君の罪状は余りにも多過ぎるが、寛大な吾輩は今ここで大人しく捕まるのであれば、トイレ掃除百回と教室掃除二百回で許してやるぞ」


吾輩系先生よ、くらうがいいこれぞ僕の秘奥義『爆破するぞ』だ。


「先生、あなたには愛犬がいましたよね?」


「そうだが何か?まさか!」


僕はポケットからおもむろにダイナマイトの起爆スイッチのようなものを取り出しながら言う。


「そのまさかですあなたが僕をここで見逃さないとあなたの愛犬の首輪が爆発することになってしまいそうです」


流石に先生に愛犬がいることは知っていても住所を知らないのでただのハッタリである。(起爆スイッチはこんなこともあろうかと事前に市販の無線機に赤いボタンをつけて作った偽物である)


「どうして吾輩の住所を知っている?」


「こんなこともあろうかと先生の後をつけていました」


もちろんこれもハッタリである。そして話をすり替えるためにさらに追撃する。


「そう言う先生こそどうして僕の罪状を知っているのですか?」


「吾輩は担任だからな生徒の事など簡単にわかるのだよ」


なるほど担任の特権か、意味がわからない。でも話をすり替えることには成功した、さっさと逃げよう。


「吾輩系先生、そいつの言葉を聞いてはいけません」


「俺っちもそう思います」


なんかMr.モンキーが復活してさらに俺っち系先生まで来た。後少しで逃げれたのに。


「すまない俺系先生、俺っち系先生、吾輩は犬を人質にされてしまってもう戦えない」


「あきらめないでください吾輩系先生、俺達三銃士ならきっと勝てますよ」


「俺っちもそう思います」


確かに()()なら三銃士を一人で倒すのは不可能だ。だからを裏技(チート)を使う。

くらえ、秘伝奥義『誰でもできる三銃士完封術』


手順その一

「俺系先生、あなたにこの本物の高級バナナをあげますよ」


手順その二

「俺っち系先生、あなたにこの死滅した毛根も治す魔法の薬をあげますよ」


手順その三

「吾輩系先生、あなたには愛犬の命の安全を保証しましょう」


結果

「「「参りました」」」


こうして僕は三銃士を完封して、部屋に戻り、流石に眠くなってきたので寝たのであった。一時間しか寝れなかったが。






数日後

あいつは僕の必死の頑張りによりみんなの笑い者になったのであった。

めでたしめでたし。

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