スライム地獄と初めての魔法
さて、人を探すとは言ったものの、どうしたらいいんだろう。と、考えていたら、前にプルプルした水色のやつが見えた。こ、これはまさにあれだ!そう、
『スライムが 現れた!』ってやつだ!
ゼンの攻撃!ぜんはスライムを蹴った!
スライムはぶっ飛んで、転がった!
ゼンはスライムをつついた。返事がない、ただの屍のようだ。
ゼンはスライムを倒した。
よっわ!スライムよっわ!
もっと強いものだと思ってた。これで死ぬとか、さすがスライム。モンスター界最弱の名はうそじゃないってことか。そう考えながら歩き始めた時、
『スライムが 現れた!』
またか。ゼンキック!
スライムを倒した。
ちょっと歩いて、
『スライムが 現れた!』
また来た。
キック!
スライムを倒した。
いや、スライム多くね?
1歩踏み出したらスライム、後ろを見たらスライム、スライムを倒したらスライム。
これがスライム地獄か。
◆◆◆
スライムを倒し続けること10分、何百体目かのスライムを倒した瞬間、体に力がみなぎってきた。ま、まさか!という思いと共に、自分のことを鑑定してみた。
名前 ゼン
職業 魔王
Lv. 2
HP 130/130 (+10)
MP 2200/2200(+200)
ATK 60
DEF 30
スキル
言語翻訳 鑑定
スキルポイント 100
レベルアップしてた。やったぜ!
でも、スキルポイントってなんだろう?とりあえずスキルポイントって念じてみた。
スキルも念じたら使えるし、スキルポイントもそうだろ。
すると、頭の中にスキルの名前がずらりと出てきた。
必要なスキルポイントもわかる。職業の、魔王の効果か、魔法系のスキルが安くなっている。よし、ここは魔法系のスキルを取って行くか。まずはそれぞれ10ポイントの、
『魔力感知』、『魔力操作』。そしてそれぞれ20ポイントの『炎魔法』『水魔法』『風魔法』『土魔法』だ。これで魔法が使えるはず。
そして1歩踏み出したらスライムが現れた。そうだ、ここはスライム地獄だった。
じゃあ早速魔法の実践投入と行くか!俺は手を前に出して
くらえ!『炎魔法』!
、、、
あれ?魔法ってどうやって出すんだ?声に出さなきゃダメなのか?
「炎魔法!」
ダメだ。出ない!
「メ●!」
これもダメか!
「ファ●ガ!」
出ない!
「ファイヤーボール!」
これもか!
「フレイム!」
すると、手から炎の球がスライムに向かって飛んでった。
スライムに当たって、、、
爆発した。
「ドオォォォォン!」派手な爆発の音が響き渡る。
スライムがさっきまでいたところは、直径1メートルくらいのクレーターになっていた。威力強過ぎだろ。こんなんどう扱えっつうんだよ。威力調節できないかな。
スライムが現れた。
ちょうどいいところに来た。あのスライムには実験台になってもらおう。
なるべく弱く、弱く。
「フレイム」
さっきの2分の1くらいの大きさの炎の球が手のひらから発射される。
「ボン!」
スライムが倒れる。クレーターもできてなかった。
「成功だ」