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8話
次の日。
ゴンゴンゴン。
朝の早い時間に家の扉をノックする音がした。
「あ、依頼かしら」
アリアさんは玄関へと歩いていく。
依頼ならすぐに出掛けるかもと思い、俺は様子を伺う。
「はい」
「この家にイオリという男はいるか?」
「いるけどそれがどうかしたの?」
「失礼」
「あっ! ちょっと勝手に入らないでよ!」
ガシャガシャと金属が擦れる音と慌ただしい足音が聞こえ、何事かと部屋のドアを開け顔を覗かせた。
「いたぞ!」
西洋風のアーマーに身を包み、長槍を携えた兵士5人が廊下を走って来ていた。
な、何だ?
自体が飲み込めず固まっていると兵士達に囲まれてしまった。
「貴様を国家転覆罪の疑いで逮捕する!」
ん? 国家転覆罪?
誰が?
今部屋にいるのは兵士と俺だけ。
という事は……
「俺!?」
全く身に覚えのない罪の容疑で連行されてしまった。




