連絡
政令指定都市だが高齢化がすすみ錆びれていたがそれでも外国からの旅行者や交通の便でそれなりに栄えた街、件の仕事をするためまたこの街にきた。
仕事を終えたのでできればここを去りたかったが終電も終わりしかたなくこの街の主要駅の裏のビジネスホテルに泊まった。
明日にでもこの街を去るつもりだ。
俺は考え事をするとき冷たいシャワーを浴びる
なので今は熱めのシャワーを浴びている。
今は何も考えたくない気分だった
俺としたことがノスタルジックでも感じているのか?
そろそろ熱すぎて茹でタコになりそうなので俺はシャワーをきりあげた
シャワーから戻るとスマホが光っていた
どうやら着信のようだ
俺は画面をみて一度でるか迷ったがスマホを手に取った
からの地面に投げ捨てた
スマホは画面にひびがはいり数回画面が点滅したあと動かなくなった
これで電話にでれなくなった
すると部屋の電話がなった
しまった
俺としたことが勢いでやってしまったがもしかするとスマホを床に叩きつけた事で騒音のクレームでもきたか?
俺は電話を手に取った
「よう」
「なんでだよ?」
「どうせお前のことだ。仕事が終わったあとのスマホは処理するだろうし俺の電話にはでたがらないだろうからな。とすると俺からの電話だとわかったらスマホを壊すだろうと思いあらかじめお前のいるビジネスホテルを調べておいた。お前の使いそうな偽名とお前が読んでいる新聞をサービスでとっている客を見つけ電話をかけたんだ」
「何お前ストーカーなの?気持ち悪」
「それとお前に支給したスマホに盗聴器と発信器仕込んでた」
「どっちにしろストーカーじゃねぇか」
「お前のデリヘル嬢との情事も盗聴済みだ」
「ああ、次の仕事の前にお前を殺す」
「そうだ」
仕事だ そう仲介屋であるレンジは冷淡で端的に言った
「…ずいぶんと次の仕事が早くないか?」
「そりゃお前がそんなに金にならない仕事のため何日も遠出してそんな地方都市で遊んでいるからだろ。次の仕事は大きな仕事の上金払いもいい。そしてお前が仕事を受ける大事な条件もクリアしている」
「そうか…」
「お前もそんな歪んだ正義なんていまどき流行らないぜ?普通にビジネスの殺しをしたらどうだ?」
「普通の殺しなんかで気分がのるかよ。それに俺の殺しの価値観は歪んでもいないし正義なんかでもない」
諸刃の剣だ
俺は自分で言って思った
そうだ、いつか俺のこの価値観は諸刃の剣の如く砕けてしまうんだろうな
それかその前に俺が砕けてしまうかだ
まぁ
いいか
「何物思いにふけてんだ?それより次の仕事の詳細と道具一式を◯◯駅の東口三番ロッカー021にいれて置く。鍵はその正面の自販機の取り出し口に張り付けておく」
じゃあな
そういって通話は切れた
俺はベッドに横になり煙草に火をつけ気持ちを落ち着かせた
仕事の連絡を聞きおえ次の仕事に向け思いを馳せるとき
俺はまだ人を殺すのをためらっているな