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け・・・決闘、は、破棄?

「じゅ、十三歳!?」


 「この学園って16歳からじゃなかったかしら?」


 「てことは、第零型なのに飛び級かよ!」


 そんな声が飛び交う中、真剣白羽取りされていた男は不適に笑みを浮かべ


 「ふん、それを見たときはやべぇとおもったが、この距離からでも熱を感じねぇとすると、それは見せかけだけだな」


 そう指摘したが、ムナは首をかしげ、何かを納得したかのように話す。


 「最小限・・・に、してあるから、熱・・・感じない?

 少し、お、温度出す?」


 「は、出来んならやってみやがれ!」


 その言葉を確認するようにしてムナがうなずいたあと


 ブワッ!


 体育館が灼熱地獄と化した。


 「あ、熱いぃ!」


 「まるで、溶解炉だなこりゃ・・・」


 そう言ってムナの周りから離れていく人々


 「・・・やっぱり、む、むず・・・かしい?」 


 当の本人は涼しい顔をしているが、男は


 「いい気に成りやがって!

 明日決闘だ!」

 

 盛大にプライドを傷つけられてキレていた。

 勿論男は刀から手を離し、逃げていたが・・・


 決闘という言葉にざわつく体育館にいた人々、男は言い終わってからすぐ刀をこっそりと返してもらい体育館から出ていった。


 そんなことがあってからか、ムナの周りには誰も来なかった。



 「現実は、非常?」


まあ、ムナはどうでもよく思っていたようだが

 

翌日 決闘開始時刻


 「よく逃げずに来たな!」


 「言うこと、ある、から?」


 「ほう、命乞いか?」


 「殺し、ちゃう可能性、高い?

 から、このけ、決闘辞退する?」


 そうムナが言ったとたん静まり返り・・・



 『はあぁぁぁぁぁぁ!!』


 驚きの声が周りから上がった。


 因みに、決闘相手の男は突然の決闘破棄の宣言により、口をアホみたいに( ゜д゜)ポカーンと開けていた。


 「それ、ではお疲れ、様でした?」


 そう言ってその場所を去ったムナ。


 これによりムナは【最弱霊魔剣士】と呼ばれるようになった。

 それと同時に第零型はやっぱり無能だと決めつけた第壱・弐型適合者たちは第零型をまえよりもひどく扱い始めた。

 第零型適合者はそれをムナのせいにし、敵対。

 こうしてムナは全てを敵にしたのだった。

 

 「これで、良かったの?

 ()?」


 『えぇ、良かったですよ主』


 凛々しい青年の声がムナの頭に響く


 『まあまあですかね。

 主が孤立しても私達が居ますし』


 天真爛漫そうな女性の声も同意するかのように響く


 『カッカッカ!

 善きかな善きかな、主の慈悲で生きてることも知らずに驕っている者達を見るのは面白いよな』


 『これ、オーディン!

 笑ってはならぬ、主はわかっておらぬのだぞ!』


 『煩いのぅ、ほれイザナギ。

 おんしの妻が煩くて敵わん、黙らしてくれ』


 『オーディンよ、それは流石に酷くあるまいか?

 イザナミ、落ち着くのだ。

 オーディンの奴はお主で遊んでおるのだ、反応したら奴の壺ぞ』


 『ぬぅ、我が夫に免じで許しまする。

 ・・・次はないと思えよ、セクハラ爺』


 『年増ババァにセクハラなどせぬわ』


 『あぁ?やんのかへっぴり腰のクソ爺』


 『あ?テメェこそやんのか、あ?』


 「・・・喧嘩・・・メッ!」


 『『・・・』』


 『主の言う通りだぞ、お前たち』


 『イザナミ、暑くなりすぎじゃ。

 落ち着け』


 『イザナギよ、すまぬ…』


 『はっ、流石…』


 『オーディン兄さん。

 兄さんもですよ』


 『ぬぅ、すまぬロキよ』


 「皆・・・仲良く・・・ね」


 『主よ、彼処に寄ってから帰りますか?』


 「うん、い・・・く」


 そう言ってムナは、少しだけぎこちなく笑みを浮かべながら駅に向かって行く。

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