クロスローバー作品『騎士と乙女と涙と……』
書き忘れましたが、前回より駄作になっています、ご注意ください。
「あぁ……もう何日寝てないかな……」
この間、小屋を焼かれてその後が問題だったかな。洞窟や木の洞を転々としたけど、最初の洞窟が一番安全だった気がする。まあ、足跡や狩りの後を消しても見つかり続けるくらいだから、あそこもじきにバレてただろうけど。彼女は、成仏できたのかなァ……
「……。会いたいよ……君に……」
亡国王子とはぐれて、私は心から動揺していた。あの子だって剣は使えるし、私の剣を託してあるから大丈夫だろうけど、今回のコレは計算外だった。まさか、私が死んだと思われるなんてね……まあ、もうじき死ぬのだけど。出血、毒、焼死、圧死……死因は色々ある。おそらく、誰か人が来ても私は助からない。若干平和ボケしているあの子だけど、私たちのに繋がる絆は、何よりも深いと信じていたい。もしも、私の剣が役に立つなら、私の無念を……十字架の無念を祓ってくれるのかな。
こんなこと言いたくはないけど……あの子はあのままじゃあ、簡単に死んでいたと思う。
お願い……生きていてほしい。
今までの憎しみも、悲しみも、散っていった山積みの死体たちの命も……全部全部、乗り越えて生きてほしい。
乗り越えて……安らかに、争いもなく、生きてほしい。
どれだけ辛い過去があっても、どれだけ迫害を受けても、どれだけ憎しみを嘆いても……何も、変わらない。
変わらないから、変えるしかないの。私が言うのも、ワガママだけれど……
「さあ、その剣をーーー」