魔法の仕組み
新たな事実が発覚した。
人間の彼、月島帝斗は何故かここに来る最中、記憶の箱の一段をすっぽりと抜き取られてしまったかのように得意分野だけが忘れていたという。
この学園に入る規則なのだろうか。術式を使わなければいけないと言う、決まりなのか…分からない。
しかし、ここに居る全ての人間は完全な過去の記憶を持ってないということだった。私は地球に居た時の記憶は持ち合わせているというのに、彼は欠けている。これも理事長のせいなのだろうか?
「秘密を知るにはまずSSクラスについて調べなきゃいけない。あそこは色々と謎が多いからな、何をやっているかさえ分からない。あそこと理事長は繋がってるはずだからな」
「理事長と?」
この学園を管理している理事長。当然、この学園が今こうしてあるのだから理事長は存在するだろう。しかし、誰として理事長の姿を見たことがないという。誰も。
この学園の先生も、生徒会長も誰も理事長の姿を見たものはいないのだ。それはあまりにも不自然で、おかしい。
そこで、理事長と同じく謎が多いSSクラスを調べれば自ずと理事長の情報も出てくるのではという事なのだろう。SSクラスの素顔は誰一人知るものは居ないというのだから、これまた驚きだ。イケメンイケメンと言っていたのは何だったのか。面がまだ暴かれていないとは想定外である。
そのSSクラスと理事長が繋がっているという噂はあるらしい。あくまでも噂に過ぎなく、真相はどうなのかはまだ誰も知らない。
「でも聞くには私らクラスかなり上がんないと駄目だよ?」
「人数は限られている。このクラスでいけるのはプリッツェナとジョレン、エド、そして癒麗、お前が一番トップクラスに入れる実力を持っている」
まっすぐに指を此方に向けられ、驚くが確かに力にはなるかもしれない。だから指を向けるな…と言いたいところだが、キリがない。
名前を呼ばれなかったことに驚いたのか、リラとシロナは立ち上がって疑問を口にした。
「うぇー、私達は何もできないのー?」
そう尋ねたリラに帝斗は首を横に振る。
「お前らは偵察だ。学園の状況を偵察する仕事をしてほしい」
「観察か―ぁ、りょうかぁーい!」
「了解です!」
上に上がらないとは限らないが、リラとシロナは頑張っても不安な成績らしいのでもし下がった時は偵察という形らしい。皆上がったら上がったでその時に作戦を考えるそうだ。
「この永遠の学園にピリオドを打つんだ。全員の為にな。訳もなく強制的にこの学園に放り込まれた上に一生出れないなんて納得が出来るはずがない。賛成するやつだけ付いてこい」
この学園はいつから始まり、いつ終わるのかはわからない。
しかし、気付いたらここに居て気付いたら楽しい学園生活ライフを送っている。私はそれでいいんじゃないかと思うが、確かにこの学園には謎が多すぎる。生活には満足出来るようなものだが謎が多すぎて違和感があり、落ち着かないのかもしれない。
私はこの学園に来たばかりで何もわからないけど、きっと過ごしてる内にどうしてここに居て、どういう目的なのか…いずれ何かと疑問は出てくるとは思う。だから私はこの件は反対はしない。
危険になればやめればいいんだし…と私もついていく。
結局全員付いて行くことになりました。
「ここは?」
連れて来られた場所を見渡してみると、何か中央に巨大な機械がぽつんと置かれていて、周りには魔法を使うときの杖や魔導書、何やら怪しい薬品なども置かれている空間だった。
「ここはトレーニングルームだ。ここで魔法を練習する」
とにかく、全てが大きすぎて驚くばかりだ。いちいち施設が馬鹿でかいものだからやはり地球と比較してしまう。
(でも驚いてちゃ終わりだよな…)
自分の住んでいた世界とは別なわけなのである。いちいち気にしていては、精神が持たないと思った。
ツッコミを入れるべきなのであるが…無理である。
魔法の種類は黒白氷炎水風地雷闇光龍呪心癒超魔、そして最強の神で構成されている。
特殊なものとしては、破壊の魔法、波動の魔法、磁力や重力の魔法、錬金術…他にも沢山あるがやはり一番強いのは神。
神で構成された魔法はとてつもない破壊力、効能な力だ。初心者は魔気という単なる衝撃波を使うものが多いらしい。クラスでいうとCクラスまでが魔気を中心的に使う。
それから魔術はBクラスから中心に使い始め、Aクラスになれば魔術は完璧にマスターしなければならない。魔術は基本として用いられるものの、魔術を覚えるまでがとても大変らしく、覚えてしまえばコツを掴んだも同然で使えるようにはなるが、それまでの道筋がやはり苦難らしい。
魔龍術まで行ってしまえばかなりの才能がある。魔龍術はSクラスから使いはじめるものの、Sクラスでは使いこなせず、完璧にマスター出来るのはSAクラスだという。
「俺らはまだ魔術どころか、魔気すらも出せないような落ちこぼれだ。まずは魔気を完璧にマスターしてから考える。土台を上部に固定しないと、後からどんどん崩れ始めて最後には壊れてスランプ状態に陥る可能性も否定出来ないからな」
ちなみに全ての基本は帝斗がすらすらと答えてくれた。どうやら彼は知識をかなり持っているらしい。かなりの知識をすらすらと正確に答えていた。
「お前凄いな、何時の間にそんな取得したんだ?」
ジョレンが首を傾げて聞いた。これには私も首を傾げてしまう。
「ま、関心を持てば出来るもんだ」
魔導書を手に持ち、それを持ち上げてペラペラと見せつける。




