目が覚めたら
ここ、魔妖院学園には人間だけではなく魔物も居る地球とは別な星の話である。
私、春夏秋冬 癒麗は生まれながらして人間の親に育てられ、人間で生まれた。
しかし、人間には無い能力を持っており、この魔妖神学園来たわけである。
地球からは差ほど離れていないらしいがこの星、レイナーズにはいつの間にか来ていた。なので、凄く動揺している。この上なく動揺している。
だっていきなり地球に住んでた平凡人が…まあ能力は持ってるらしいけど!いきなり地球からこの星に飛ばされたんですよ?動揺しなかったら肝備わりすぎではないかと思いますよ!?
私の目の前には魔妖院学園の門があります。
"でけぇ"、以上。
何というか、地球と比べてはいけないと思い知らされた。
そりゃ地球とレイナーズでは大分規模が違うけど、この目の前の門にさえ圧倒されるレベルなのである。
自分が米粒程度の大きさである事を認めざる負えない。
流石は宇宙一面積が広い学園だな…。でも大きすぎてこれ迷ったら一発アウトではないでしょうか。職員室とか、場所がわからず、どこかに迷い込んで餓死というものすごく腑に落ちない死に方はしたくないのだが。
ごくり、と唾を飲み込んだ。
流石にこれだけデカイと圧倒されて声も出ないなあ…なんて思いながらも、ずっと突っ立ってても仕方ないので、とりあえず校内に入ったけど。
この学園にはどうやら授業というものが基本的に選択制であるため、遅刻とかそういう事はないらしい。
一日の科目を何も選択しなければ、その日は一日フリーだし、科目を沢山選択すれば、その一日は授業のオンパレードとなるわけだ。クラスごとに決めてもいいし、個人で決めてもいいことになっている。
…自由な学園だな。
学園の校則は緩いらしいし、制服を着用するのみであとは自由らしいけど。着用すると言っても、教室内では私服で構わないし、教室から出るときに着れば何の問題もないそう。
どんな不良学園だと内心毒づくが、自分にとってはありがたいことだ。貴族の学園らしく、王子やら王女も居るらしい。王子王女だなんて非現実的な話だよ、凄くファンシーだよ。でもきっと美男美女なのだろうと決め込む。
そして、この学園の仕組み。どうやらこの学園はランクごとにクラス分けしているようで、Dランクが成績最低クラスであり、転校生は最初はDクラス。
勉強や寝る場所は最悪であって、机はダンボール箱、床はボロの畳、寝床は新聞紙とダンボールのみ。
地獄だ。とんだ格差社会だ。
そしてCクラスは卓袱台に座布団、寝床は堅い枕に重い布団。
Dクラスと比べれば全然良い方である。
Bクラスは普通の勉強机に椅子、寝床はふかふかの枕にふかふかの布団である。
Aクラスは高級な木材の机に椅子、寝床は少々固めのベットである。
Sクラスからは難関で、難しいが、高級な面積のテーブルに椅子、高級なふかふかベットというなんとも贅沢なものだ。広々とした高級な質感がある食堂では最高級料理を味わうことができるが、それはAクラスかららしい。
Aクラス以下は弁当、持参と言う訳だ。AクラスからSSクラスまでメニューは一緒かと言うと、そうではなく、どんどん量も増やす事が可能であり、メニューも増える。
羨ましい、早くクラス上がって食堂に行きたいと食の事に関すると熱くなってしまうのだが、評判が良ければそれはそれは行きたいものだろう。
Sクラスの上はSAクラスだが、SAクラスに行くためには努力関係なしに、才能が関わってくる。Sクラスとは桁違いに勉強量、魔法量が違うためまず並みの生徒では追いつけないという。
特に中心的に学ぶ魔法の難易度が半端ではなく、これは才能ある者のみ使用できる魔法なので、SAクラスに行ける生徒は少ない。
SAクラスは超難関であるが、そのまた上にもクラスがあり、SAクラスから厳選された7名がSSクラスなのである。その7名は正体不明。しかし、生まれながらの天才と言うことは間違いないだろう。