異世界転生
「着いたか」
あたりは、白一色の部屋から一転して中世の街並みに変わった。
あきらかに自分の服が場違いな気がするが
今はまず
「異世界転生きたぁぁぁぁぁぁぁ」
さっきの部屋では、絶対だせないテンションで叫んだ。
一応訂正をしとくが海はオタクである。
彼は、妹の病気を治すために必死に勉強をしていたため趣味を抑えていた。
今日この日ルナに願いを叶えてもらったため、異世界転生に興奮をおさえられなかったのだ。
「うるさいですよ。というかあなたってそんなキャラだったんですね」
近くから聞き覚えのある声が聞こえた。
だがあたりを見回しても誰もいなかった。
「何してるんですか。ポケットの携帯を見てください」
ポケットから携帯を取り出すとなぜか異世界のはずなのに電波がつながっていた
「あなたに黙って携帯を改造させてもらいました」
「いやなんでもありかお前は」
「そんなことより妹は、どうなったんだ」
そう海は、妹第一なのだ。
「そのシスコンぶりにも本当に驚かせられますよ」
ルナは、飽き飽きした声でそう言った。
「だいじょぶですよ妹さんは、病気も治って今は、リハビリをしています」
「そうか」
海は、ほっとしたように言った。
「それでこれからどうすればいいんだ?」
「オタク知識から言わせてもらうとギルドとか目指せばいいのか?」
「そうですね。それでは、街の中央のギルドに向かって下さい」
海は言われた通りに道を進んでいった。
するとそこには、巨大なレンガ作りの建物がありました。
「すげぇーな、明らかに想像してたのよりでかいぞ」
海は、感心しながらいった。
「その中に入って受付にいってギルドに登録して下さい」
「多分お金を支払いがあると思うので料金は、反対側のポケットに入れときました」
確かに金のこすれる音がした。
そして海は、受付にいって。
「ギルドに登録したいんだが」
そこで受付をしていた女性が、
「はい、登録料銅貨3枚になります」
海は、ポケットから3枚のコインを取り出し払った。
「はいではこちらにどうぞ」
受付の女性は、にこやかに案内してくれた。
「それでは、ステータスを確認いたします」
「ステータスってのは、どうしたら見れるんだ?」
「この水晶に血を垂らしていただき出た数字がこのカードに浮かびあがります」
「なるほど」
海は、渡された針を指に刺し水晶にたらした。
刹那水晶が輝きだし、カードに自分のステータスが表示された。
「まずは、ご自分の目でお確かめ下さい」
海の書かれていたステータスは、こうだった
レベル1
攻撃力・・・10
防御力・・・15
速さ ・・・50
魔力 ・・・0
知力 ・・・10000
能力 ・・・知力強化 言語理解 解析
「なんだこのとがりすぎたパラメーター」
自分でもつっこめずには、いられなかった。
受付の女性は、そんな反応を気にも留めずに仕事をこなそうとした。
「ではそのカードですが一定距離離れると自分の手元に戻るようになっています」
「さすがファンタジー」
「では、カードをご提示下さい」
海は、カードを受付の女性に渡した。
「なるほど攻撃力防御力ともに平均以下」
「速さは、平均的」
「魔力は、なしそして」
「知力10000⁉」
受付の女性は、驚いた顔で言った。
「それが高いと何になるんだ?」
「はい、知力が高いと自分にあった職業の能力を覚えやすくなります」
「なるほど」
(あぁ、最初しか役に立たないんだろうな)
海は、ため息をついた。
「さて肝心の職業のほうは」
受付の女性が、カードを見たとき顔がこおりつきカードを落とした。
そしてこちらを化物でも見るように恐怖していた。
下におちたカードを拾いあげると職業欄には、こう書いてあった。
職業・・・『 』 『モンスター』
「・・・・・・はぁ⁉」
海は、明らかにおかしい職業に声をあげずにはいられなかった。
まずなぜ二つの職業があるのか。
そして空白の職業
なんで書いてないんだよ!
最後になんでモンスターなんだよ。
気が付くと受付の女性は、消えどこにもいなかった。
「あいつは、どこ行ったんだ?」
するとドアを蹴破り騎士のようなかっこをした人が入ってきた。
そしてリーダーぽい騎士が言った
「貴様には魔王の手先である容疑がかかっている」
「我らと一緒にきてもらおうか」
「まじかよ」
海は、騎士に取り押さえられ連れていかれた。
そうこれが彼の、月影海の異世界転生のはじまりであった
少々不定期更新ですがよろしくお願いします