人の希望 本当の自分
私は誰だろう。
それでも、君のことは知っている。
君のことだけは、知っているんだ。
ラルフ。
町を駆け抜けたと言ったが、訂正しよう。
駆け抜けて、止まった。
それはなんでかと言うと、count0がいたからである。
数十体も、群がっていた。
私なら出来る。私なら出来る。私なら出来る。
あなたなら、出来る。
お願い。力を貸して。
「いいよ。でも、一つ条件がある。前に話したよね。あれの答えが聞きたいな。」
まだわからないよ。でも、今はあなたの命が大切なんだよ。
「それもそうだね。それなら、しょうがない。」
うん。ありがとう。
「いいよ。それじゃ、いくよ。ラルフ。」
懐かしいこの感覚。私の体だ。
久しぶりに、とても清々しい気分になった。
それじゃ、「いきますかな。」
ラルフという少女はヒトではなく、感情的なAIだった。
元は人型のロボットにAIを搭載し、戦わせるつもりだったのだが、失敗に終わった。
ラルフはそれの生き残りであった。
今彼女の体になっているのはヒトだ。
ヒトで人の私の体だ。
ラルフには使えない能力、それは早乙女ユリと同じような、count0から作られた能力。
それでも私は違う。
ラルフはそれでも、私は違う。
早乙女ユリがそうでも、私は違う。
私は、count0から生まれた、「overcount」
人の心を持ったヒト型のcount0。
人類初の制御可能count0だ。
「オーバーダイブ(支離滅裂な戦闘)。発動開始。」
この作品はクグツカイライ様との共同制作となっております。
クグツカイライ様の人の希望も是非読んでください。
たまたま読んでいただいたのであれば有難うございます。