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アイ ドント ラブ AI!!  作者: 花園三京-Chan-
終盤の心理戦

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一考した時の違和感

YOH同窓会TIPS


1組のメンバーで中学受験をしたものはいない。

県外引っ越し組を覗けば全員が一中か二中に進学している。

2035年1月17日 9回表 2-5


第三小学校 校庭


□木村 陽花里ひかり


冬に陽が落ちるのも早いもので、もう陽が傾いているようにも感じる。

あのあと5番、6番とサードフライに打ち取って攻守交代となった。


「お疲れ様。大変だったね」


先に戻っていた凛がタオルを持ってきてくれた。

この寒い時期の運動ではタオルでなるべく汗を拭きとってないと風邪をひきそうになるからね。

ちなみに、途中からサードは凛に代わっている。


「ありがとう。そっちも大変だったでしょう」


まさかの右打者から強烈な打球が飛んでくるポジションに私も心配したけど本人はなんとか怪我なしでやっている。

流石にライナー飛んで行った時には凛は動けてなかったけどそれは初心者なんだし仕方がない。


「強い打球飛んできたときは怖かったけど、最後のフライを捕れた時嬉しかったな。」


両方ともふらふらしてて転びそうになっていたけど、何とかなった。というのが私の見立てだ。

なんかグローブに球が吸い込まれていった感じ。


後ろで物音がしたから振り返ってみると愛聖まりあだった。


「お疲れ。ナイスピッチング」


「…あ、うん!お疲れ!」


やや反応の悪い愛聖まりあ。やっぱり疲れてるのかな。


「やっぱり疲れてる?」


「まあね。さすがにこんなに長い時間本気でやってるのは初めてだから。」


「そーだよね」


次の回はライトで途中出場の9番2文字の靑井あおいからだ。

愛聖まりあは、ネクストバッターサークルに急いで向かう。


私もはやく準備しなきゃな。



ピッチャーが初心者らしい瑞樹みずきなのは不幸中の幸いだった。

先頭の二文字あおいちゃんが一球も降らないでファーボールで出塁する。


打順はまた1巡して1番の愛聖まりあが入る。


(それにしても誰がAIなんだろう…)


今度はボーっとしても大丈夫な時間だと判断して私はまた物思いにふける。


誰かがAIだとボロが出る。じゃないと不公平だ。

だから、野球が2日目に選ばれているんだろう。

昨日だって鬼ごっこで何かしらがわかると踏んで主催者側は選んでいるはずだ。


絶対に人間側にもチャンスが残されているはず。

そこまで考えるとやっぱり阿弥あやのことを否応なしに考えてしまう。


(逆に私はなんで阿弥あやのことを人間だと確信しているんだろう)


オーラ?雰囲気?それだけでは済まされない何かがある気がする。

阿弥あやだから感じる決意…?

そういえば愛聖まりあはどうなんだろう。

このゲームが始まってから考えたことなかった。


ふと、目の視線を上げてバッターボックスに目をやる。

ちょうどピッチャーの瑞樹みずきが球を投げたところだった。


カキン!


その打球は打ち上げた。キャッチャーフライだ。キャッチャーの幸司郎こうしろうがキャッチャーマスクを外して追いかけていく。

結果的に幸司郎こうしろうは追いつけなかった。

だけど、愛聖まりあはすごいな。

スイングだけ見ても初心者じゃないんだろうなというのを感じてくる。


野球の経験者だっけ?確か高校まではろくに触れてこなかったはずだよね。

大学から海外大に進学してるから向こうで習ったのかな。

でも、そんなに運動してるって話してたっけ?


ちょっと待って。

愛聖まりあっていつ野球を習ったの?

胸にゾワっとした感覚が湧き出てくるのを感じる。


いや、考えすぎか?

そんなこと言ったら一文字あおいちゃんだって、野球をやったことあるって子と聞いたことなかったし。

今キャッチャーやってる幸司郎こうしろうだってそうだ。


でも、あとに挙げた2人と決定的に違うところって私と愛聖まりあって小学校の低学年からずっと同じクラスだったところ。

それから高校卒業までずっと親友だったところ。


だから、中学からなんとなく疎遠になった幸司郎こうしろうとかそもそも進学先が異なったひともじあおいちゃんとはわけが違う。


愛聖まりあ、まさかあなたってAIなの?」


そう呟いた時、愛聖まりあはセンター方向に大きなあたりを放った。

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