アイドル育成計画
YOH同窓会TIPS
靑井の配信スタイルは雑談がメイン。
創造性が必要なあの鉱石が重要なあのゲームで建物を建てるのがすごい得意で、創造性がいかんなく発揮されている。
2035年1月17日 14:08
白い部屋
□宇都宮 愛聖
「じゃあ、今からなろう。アイドルに。」
冗談みたいな発言だが、目の前の靑井は真剣なまなざしでこちらを見つめてくる。
「そんなそんな急に。どうやったら成れるっての?」
「今の時代、立ち絵は最悪画像生成AIで作れるから…!!」
そう言いながら靑井は自分の部屋に戻ってしまった。
立ち絵…?
もしかして、VTuberデビューさせようとしてる?
…え?
ちょっと待ってちょっと待って。
私がVTuberでアイドル?
確かにそういうアイドルがいるっていうのは聞いたことあるよ。
この前ドーム公演やって満員御礼だったんだよね?
バラエティ番組にも出たことがあって、
いわば「オタクの趣味」から「自分を表現する1つの方法」と言われる時代になっているの知ってる。
だからと言って、はい!今からあなたはアイドルです!VTuberだから!よろしく!
って、、、そうは問屋は卸さないよ!?
なんて一人脳内でツッコミ倒していたらホログラム画面投影機を自室から持ってくる靑井。
「あの、靑井。張り切ってるところ申し訳ないんだけど…」
「愛聖の!イメージカラーは!?」
「あの…」
「髪の色的に黄色かな?いや、クールな性格だから青色、知性を表して紫なんてのもいいかもしれない。」
こりゃ駄目だ。VTuberって何かについて語ろうと思ったらずっと語っているイメージだ。
例外なく、いま靑井はその状態にある。
この職業病柄彼女が満足いくまで付き合わないといけないんだろうな。
「カラーは…そうだな、黄緑がいいかな。」
「黄緑!いいね!何が由来?」
「冬から春が明けるときにの、あの新緑の色が好きだから…!」
「いいね!うん!」
この子靑井でいいんだよね…?
今までの話し方と完全に変わっておりますよ?
「ところでVTuberのアバターって人間が描いてるんじゃなかった?」
そんな業界の不文律を聞いたことがあるような無いような。
「基本的にはそうだね。だけど、私たち今外部との連絡手段無いから。AI使わないとVTuberデビューできないよ?」
あと納期的な問題も…
と言いながら目の前のホログラムアプリのスライドを止めない靑井。
そこで、ピッと音が鳴るとともに、ホログラム画面投影機からビームのようなものが出てくる。
おそらく全身がスキャンされたんだろう。
そういえば身長とかって合わせてたりしてるんだっけ。
私168㎝だから結構高身長なほうだと思うんだけど…
そんなことを思っていて靑井を見てみてちょっと思ったことがある。
目がキラキラと輝いている。
(こんな楽しそうな靑井見たことないな。)
靑井が楽しそうだし、のっかってみてもいいかもしれない。
ゆいがぶち上げた生存当落線のラインに乗るための手段が今のところほかにないわけだし。
「ん~こんな感じかな。いや違う。愛聖の声にはこっちの顔、んん!こっちのほうが可愛い!」
なんかこっちまで楽しくなってきたな…
ええい!こうなったら乗っちまえ!この船に!
「ちょっと!私のアバターなんだったら私の意見も取り入れてよ!」
目の前の靑井に抱き着く。
「あ!そうだよね!ちょっと待ってね…」
そこからのやり取りはすぐに終わった。
イメージカラーの黄緑がベースのフリフリのドレス。髪は茶色の三つ編み。
特に動物属性とか仮想世界特性をつけないで純粋な女の子。
「ねえ、この子なんて名前にしようか?愛聖の芸名。」
私はちょっと考える。
アイドルでしょ?かわいい名前がいいな。新緑の黄緑だから。
「『春色 ヒカリ』とか…?」
「よっしゃー!それでいこう!」
ふと時間を見るとまだ15時を回ったところ。
ここから9時間の巻き返し。いけるよな。
自信を持っていこう。
この小説は、葉月 みそのさんに応援されています。




