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アイ ドント ラブ AI!!  作者: 花園三京-Chan-
第2章 混乱の始まり

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同窓会~ゲームのプロローグ~

YOH同窓会TIPS

いくらYOHで、科学技術が進歩していても物品の即時転送技術ワープはいまだに開発されていない。だがしかし、陽国では研究開発が進んでいるようだ。

2035年1月15日 姫野県 17:48


某居酒屋


□山口 茶兎さと


「はいはい、じゃあ荷物はそこにおいて~うん、そこら辺一帯が荷物置き!」

なんとも形式ばった20歳の集いが終わり、ついにクラスメイトのほとんどが楽しみにしていた同窓会がスタートしようとしている。

今日は雑居ビルの2Fと3Fにテナントを借りている居酒屋の3F部分を貸し切っている。

早く着いたメンバーは既に配膳ロボットと協力して既に運ばれてきているお通しを机に並べている。


(三つ子の魂百まで、とはよく言ったものだよな)


ゆーと(悠斗)みたいにふざけているグループあり、それを怒りちゃんと手伝えと怒る関を中心とした女子グループあり。個別でも淡々と作業を続ける凛みたいなグループもあり。


(小学校の時と何も変わってない)


店員さんと幹事代表として今日の段取りの交渉をしながら、そんなことを考える。

今日は飲み放題──もちろん、何人かは20歳に達していないのでその人は飲めない──

リモート参加で希望するメンツには店と同じメニューがすでに届いていること──

そんな話をしていると、いつの間に同窓会開始予定時刻の18時が近づく。


「はい!じゃあ乾杯の合図は茶兎さとだな!」

と威勢のいいゆーと(悠斗)の声に何人かが、さんせーと相槌を打つ。


(ったくどこまでも調子がいいやつらなんだから)

そんなところも小学校の時と変わってないなと思い、自分のジョッキを掲げて

「今日はみんな集まってくれてありがとう、それじゃあ──」

かんぱーい!と続けようと思った声は最後まで続かなかった。


なぜなら、辺り一瞬が真っ暗になったと同時にドンという爆発音、そして衝撃波の3つに同時に襲われたからだ。

僕はあまりの出来事に自分の身体を支えることができずに後ろに倒れ、その先に机の角がありゴンという感覚──


そこで意識が途絶えた。


□山口 茶兎さと

2035年1月15日 ??? 18:03


???


「さとっち!起きて!ねぇ、さとっち!」


誰かが僕の名前を呼ぶ。意識ははっきりとしない。


ええと何が起きたんだっけ?確か同窓会にいて──?

「さとっち!さとっち!」

誰かが僕の身体を揺すっているようだ。薄目を開けるとそこには女子がいることがわかる。


「さとっち!起きた!よかった!」

そうその女子は泣きながら抱き着いてくる。この声は

「ええと、久々だから──君は─」

花菜はなだよ!村上 花菜はな

ああそうだ、出席番号は何番だったっけかなんてことを考えていると一つ疑問に思ったことがあった。


「君は同窓会に<欠席>だったよな?」


2035年1月15日 姫野県 18:03分


某居酒屋


□山口 茶兎さと

「おい!茶兎さと起きろ!村上もだ!」

そう僕を呼ぶ声が聞こえる。この声は──ゆーと(悠斗)?

かなり強引に頬をはたかれているようだ。強制的に意識が覚醒される。

「おう!茶兎さと!なんか大変なことになってんだ!説明してくれ!」

大変なことってなんだよ、と思いつつ辺りを見渡してみる。そうすると何人か僕と同じように倒れている人物を発見する。


まず僕の右手側の通路には出席番号25番の村上 花菜はなが倒れていてそれを関ゆいが起こそうとしている。そして僕の左手側で松葉づえで悶絶しているのは、「こーしろー」こと出席番号22番松井 幸司郎こうしろうだ。

店内で見渡しできる限り遠くまでみて事態の把握をしようとする。どうやら倒れている人物が複数人いるようだ。まだ気絶している、それかキョトンとしているかの2択のだ。


そして、そこで気が付くことがある。

僕以外に倒れていたメンバーは同窓会に<リモート参加>もしくは<欠席>のメンバーだということを。


続く

この小説は配信アプリREALITYにて

前髪ナル さん

ゆうマロっち さん

に応援されています。

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