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アイ ドント ラブ AI!!  作者: 花園三京-Chan-
人狼ゲーム(2日目)

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守るべきもの

先攻チームベンチメンバー

跡部、清家、山田靑

後攻チームベンチメンバー

川本、橋本、村上

ベンチ外

渡辺

欠員

越智、渡部

2035年1月17日 2回の表ツーアウト


第三小学校 校庭


□山田 百合りりぃ


『ストライク バッターアウト』


あおいは3球で愛聖まりあとの打席を終わらせた。

守るべきものがあるってすごいな。


さてと、ベンチに戻るか…

遠いけど。


百合りりぃぃ~早くしろ~」


センターの所等しょさくんが待ってくれてる。


「ぜぇぜぇ」


「そんなにわかりやすく疲れなくても、、、君9回まで持つ?」


「もぢばぜん」


「…普段から運動しておくことの重要性を感じられるな」


逆になんで所等しょさくんは体力持ってるんだろう。

人工音声さん、早く変えてください。身体が持ちません。



「…わかりやすく死んでるね」


ベンチの後ろ側の列で上半身だけを横にしている私を見つけてあおいが話しかけてきた。

スポドリのペットボトルを差し出してくれる。

ありがたいけど飲む気力も残ってない。


「……守るものがある子は違うね。」


「あの靑井あおいは人間じゃないからね。今あの子がぶるぶる震えててもいいように。私の投球で勇気づけられるんだったら、それでいい。」


靑井あおいは私たちと違う先攻チームだ。

ベンチ越しに見る彼女はベンチにも座らないで隅っこのスペースで体育座りをしている。


「私もそう思う。やっぱりあの子は人間だとは思わない。」


寝転がった姿勢で申し訳ないが、本人、とはいってもAIがいない空間であおいと話すのはゲームが始まってからは初めてだ。

私でも言語化できないもやもやを感じていたのだ。私よりも、もっと昔から付き合いのあるあおいが違和感を持つのもわかる。


「普段の靑井あおいだったら──」


あおい。打席が回ってくるよ。準備して。」


私があおいについて述べようとすると所等しょさくんから呼び出しがかかった。

グラウンドを見ると伊藤君が一塁ベースにいる。

バッターボックスには朝顔が立っている。


「わかった。百合りりぃも準備しな。すぐに打席回ってくるよ。」


そういいつつ、バッティンググローブを装備しながら百合りりぃは準備に入る。

あそこの丸なんていうんだっけ。ネクスト何とかだった気がする。


「もう少しだけ休ませていただくことは…」


独り言のつもりが朝顔がキャッチャーフライを打ち上げたので、きれいなフラグ回収?となった。



『ストライク バッターアウト』


バットを振ってみたもののかすりもせずに私はベンチに変える羽目になった。

あおいすごいよな。

あれ、バットに当てたうえでホームランにするなんて。

正門の上超えて道路まで行ってたよ。

車いたらどうすんだよ。


というか、なんでこの子8番なんだよ。

絶対にその辺の男子よりも戦力なってるって。

ポンコツの幸司郎こうしろうよりも役に立つよ。

特に今、覚醒中だし。


兎にも角にもあおいのおかげで私たちのチームは同点になった。

一刻も早く休みたい。


あ、やっとまた横たわれる──そう思った瞬間。


『アウト』


関さんが鈍い音とともに凡退した音が聞こえた。



□山田 あおい


「女子対決ってところだね。」


2番は要注意人物の木村さん。

小学校の時から体力自慢のクラスメイトだ。


──さっき百合りりぃと話したとき、やっぱりあの子の靑井あおいに違和感を感じていた。


問題はその百合りりぃ自体が人間かどうかという話なのだが、あの疲れっぷりをAIがやってるんだったら大したものだ。

だけど、一日目かららしくない行動は見られるから私の中で完全に白、と決まっているわけではない。

純度99%の白って感じだ。


気づいたらその考えは私の投球を邪魔していた。

インコースのややあまいところに球が行く。


しまっ──


当然木村さんは見逃さない。

引っ張った打球は百合りりぃのところへ飛んでいく。

やや右に動けばとれる位置だったが、傍から見ても限界が目に見えている百合りりぃは足をもつれさせて転倒する。


素早く所等しょさくんがバックカバーに入ったが、木村さんは悠々と二塁を落とし込んだ。

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