幕間2
それで、
───其の夢を見る。
◇
───彼女は、気づいたらそこにいた。
別に、何かを求めていた訳では無い。
その選択の好機が再度現れる事は妄想はしたが、望んだ訳では無い。
自分が選んだ結末───、
己が導き出した、忌々しい終幕。
どれだけ悔いても、
それでも尚、その躰に纏わりつく戒め。
どれ程身体を揺らしても、
幾度となく苦痛に耐え叫んでも離れる事の無い光景。──地獄絵図そのもの。
地獄絵図。
だなんてよく言ったものであろう。
彼女にとっては、そう比喩せざるを得なかったのだ。暗い空間の中、彼女はただ咽び泣く。
それは何が為か、或いは誰が為か、
解らない。
──判らないのだ。
自分がしている行動の意味。
自ずとしれた過去の鎖。
足首が千切れそうな程にキツく縛られている。
ただ一心に、後悔をし続けた。否だ。
彼女にとって、とる行動は、──とれる行動はそれしかなかったからだ。
過去のしがらみは、時に修羅と成り、羅刹へと変貌する。度に、彼女の肉体を蝕んでゆくのだ。