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1、氷の女王

横田春樹よこたはるきサイド☆


その2人の姿を見た時に俺は絶望した。

(そうか。彼女は親友に寝取られたのだ)と絶望した。

何故なのかといえば他校の親友の男と彼女である女子がラブホに入った。


俺はその事に絶望してから手に持っていた彼女へのお土産を踏み潰した。

それから俺は駆け足でその場を離れ雷と豪雨になった世界を走ってから帰宅した。

そうしてから俺は自室に閉じ籠もる。

1人暮らしのマンションの一室だ。

多少部屋の中の足元が濡れてたとしても問題ではない。


「...何故アイツは...」


そして俺は1時間程泣いた。

それから泣きはらした顔で天井を見上げる。

絶望過ぎて何も手が付けられないまま。

翌日を迎えてしまった。

寝てしまっていた様だった。



3月1日。

まさに絶望の日となった翌日の3月2日の月曜日。

俺はゆっくり起き上がりそのままイライラしながら調理器具を叩きつけながら朝食を質素にとりそのまま玄関から表に出る。


すると滅茶苦茶な美少女の隣人と偶然会った。

クラスメイトの...ああ。

氷の女王の佐藤愛花さとうあいかだったか。

こんなに朝早くにいつも家を出ていたのだな。

思いながら俺は佐藤に一礼してからそのまま学校に向かおうとした時。


「あの」


と声がした。

その柔らかな髪の毛が靡く。

あまりに美しいまるで絹の様な感じの髪の毛が宙を舞い。

それから髪の毛が元に戻る。


まさに純白の無垢な顔に似合っている黒髪だ。

艶やかでまさに非の打ちどころがない。

手入れも大変だろうなと思う。


で。

そんな隣人に話し掛けられたのはここに引っ越してから2年間で初めてだ。

美少女に話し掛けられる程にあれではない。

何だ。


「何でしょうか」

「あ。いや。...その。何だか深刻そうな顔をしていまして」

「...ああ。気にしないで下さい。...じゃあ」


それだけ言ってから俺はエレベーターで下まで降りる。

それから唇を噛みながら人を鬱陶しくかき分けながら歩き出す。

そして河川敷とか歩いてから学校に登校する。

クソがクソがクソが。

とそうイライラしながらだ。



「氷の女王はやっぱり美しいよな」

「それは確かにな。まさに...学校一可愛い」

「それはまあな」

「お前付き合ってみるか?」

「無茶言うな」


クラスメイトが鬱陶しくそう会話する中。

女子達が不愉快そうな視線を向ける中。

その女子の佐藤愛花は静かに難しそうな本を読んでいた。


まさに姿は淑女の様な姿に見える。

まあ今の俺にとってはどうでも良いけど。

ただ浮気されてイライラが取れないだけだからだ。

そう考えながら俺は窓から外を見る。


因みにだが佐藤愛花は男子達とは必要最低限。

それから女子とも必要最低限しか会話しない様な存在だが学校一の天才である。

だから氷の女王とされている。


勉強熱心で運動も出来て滅茶苦茶に非の打ちどころがさっきもそうだが無い。

雑談をしている姿を見たことが無い。

俺はその姿をチラ見してからまたイライラし始める。

そんな事より浮気されたのが腹立つのだ。


「クソッタレ。何でだよ」


そんな事を呟きながら俺は教科書を出していると人の影が見えた。

それは氷の女王の佐藤愛花だった。

俺は「は?」という感じで氷の女王、佐藤愛花を見る。


すると佐藤愛花は俺を見てから踵を返してそのまま席に戻って行った。

何か言いたそうな感じだったが何だ。

その光景を男子達も女子達も不思議そうに眺めていた。

何故なら。


「...氷の女王が話し掛ける?男子に?」

「アイツに?...珍しいな」

「そうだな」


そうだ。

何故なら佐藤愛花は氷の女王。

つまり無口だし他人に冷たいのである。

その彼女が俺に対して接する。


それは隣人だから?

いや有り得ない。

今までもずっと話し掛けても無視されるかスルーだった。

必要最低限以外は隣人である俺でも全てスルーだったのだ。

つまり革命が起こった事になる。


隣人である関係は内緒に近いがそれでもおかしい。

何が起こっているのだ。

思いながら俺は自らの居場所に戻った佐藤愛花を見る。

俺は「?」を浮かべて見ていたがやがて浮気のイライラが強くなりそのまま見るのをやめた。

特に考えもしなかった。

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