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極悪美少女探偵登場…本人はやる気なし…

悠も功一も全員が部屋を出て二階へと向かった。

階段を上がり左の廊下を駆け抜けて部屋の前に立った。


少し後に美津子がやってきて

「これが鍵ですわ」

と鍵を開けた。


全員が飛び込んだ目の前に寒山達雄が胸から血を流して倒れていたのである。


櫻子は悲鳴を上げると功一に抱きついた。

斎も春にしがみついた。


功一も春も動くことができなかった。

悠も微動だに出来なかったのである。


テレビやドラマでは見ることはあるが実際に見るのは初めてなのだ。

通常は動けるわけがなかった。


綺羅はそんな兄たちを後目に足を踏みだし一瞬「ん?音楽…」と思った瞬間に美津子が左手にあった隣の部屋に繋がる扉の方を指さし

「あそこに人が!!」

と叫んだ。


瞬間に隣のガラス窓がバンと開いた。


悠は走って向かおうとした綺羅を抱き締め

「危ないから動くな!」

と叫んだ。

美津子は震えながら

「け、警察へ連絡してきますわ」

というと慌てて一階へと駆け出した。


悠は「俺がいく」と綺羅を功一に託し、窓の方へと向かい下を覗き込んだ。


その後、功一や春、綺羅も窓から外を覗いた。

窓は開け放たれてゆらゆら揺れ、下を見ると足跡が土の上について草木の方へと続いている。


人の姿は流石にもうなかった。


警察へ連絡した美津子は直ぐに戻り

「こんなことになるなら…無理にでも警察へ連絡しておくべきだったわ」

と遺体を抱き締めて泣き崩れた。


警察は10分後に到着し、その中の一人刑事の厚村日向がじっと立ち尽くしていた悠や功一、春、そして、櫻子や斎の元へ事情聴取に現れた。


厚村は警察手帳を見せると

「詳しく話を聞かせてもらえるかな?」

と告げた。


悠は頷き自分達が来た訳とこれまでのことを説明した。

「手紙を見せてもらった直後に悲鳴が聞こえ…全員で二階に上がって部屋に入るとあの人が倒れていて犯人が窓から逃げて行きました」


功一も頷き

「ああ、そうだった。人がって声がして目を向けたら窓が開いて見に行ったら下に足跡が」

と付け加えた。


厚村はメモを取ながら

「なるほど」

と言い、溜息を零すと

「こういう危険があるから探偵ごっこはやめておいた方が良いな」

と告げた。


櫻子と斎も震えながら小さく頷いた。


悠はふっと綺羅がいないことに気付くとキョロキョロと辺りを見回した。

功一が「どうした?」と聞くと悠は

「綺羅が、いない」

と呟いた。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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