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極悪少女とビスクドール ~一回きりだぞ約束は!~
綺羅は給食を終えて授業が終わると焦る気持ちを抑えつつ校門へと向かった。
そこに悠が少し早く姿を見せており
「綺羅」
と笑顔で手を振った。
隣に…。
綺羅は愛らしい顔でギッと睨み
「金魚の糞かよ」
とやっぱり隣にいる飯島功一を心で詰った。
功一はふぅと息を吐き出し
「…悠」
と悠の名前を呼んだ。
悠は苦笑しつつ
「功一が綺羅をいじめるからだろ」
日頃の行いのせいだ
と嗜め、前に立った綺羅に
「今日は俺が功一に頼んだんだ」
功一はコンピュータ関係に強いから
と告げた。
綺羅は「そうか」と言い
「わかった」
と短く返した。
功一はハハッと乾いた笑いを零すと
「態々来てくれてありがとうはねぇのか」
と告げた。
綺羅はそれに
「悠の代わりに礼を言うが」
俺もコンピュータに弱いわけではない
とあっさり答えた。
「ありが十匹」
…。
…。
功一はハハハと乾いた笑いを零し
「まあ、可愛げのないお前のギャグが聞けただけで良しとしてやる」
寛大だな俺
と告げた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




