極悪美少女の夏休み ~一宿一飯の恩義だ手伝ってやる~
3人は戻ると宿泊データを見せてもらい二人の宿泊記録があるかを調べ、その全てを見た。
功一は記録を印刷して泊まっている客室に持ってはいると
「3年前から結構な頻度で泊まっていたんだな」
と呟いた。
綺羅はそれを奪うように手にすると
「…なるほどな」
と言い
「この宿に問題はなさそうだな」
と呟いた。
悠はそれに
「綺羅どうしてそう言えるんだ?」
と聞いた。
綺羅は膳の上に広げると
「担当の仲居はバラバラで同じ人物が付いている訳じゃないし」
その時にクレームがあったという記述もない
と告げた。
「それよりも」
この二人の宿泊の連れが気になるな
功一は「ああ」というと
「三年前の12月から今年の3月まで一緒に来ていた鈴木由美子さんか?」
それともこの3ヵ月ほど一緒に来てる牧原凛子さんか?
と聞いた。
「仲違いしたとかでグループが変わったんじゃないのか?」
悠も頷いて
「そうだな」
と答えた。
綺羅は二人を冷めた視線でじっと見ると
「…功一、お前の目は節穴か」
と告げた。
ここで『お前ら』と言わないところが綺羅の綺羅たる所以であった。
功一は心で
「え!?俺だけかよ」
と突っ込んだが声に出すことはしなかった。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




