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極悪美少女の真夏のバカンス ~興味は無いが手助けはしてやる~
ニッコリ笑う兄を見て綺羅は更に目を細めた。
「…悠の心が透けて見える」
俺と功一を仲良くさせようとか考えているんじゃねぇだろうな
フワリトした柔らかく長い髪に白亜の肌。
まるで上品なビスクドールのような容貌の綺羅は
「あいつと仲良くなるのは百万年経っても無理だ」
と見た目とは裏腹なことを心で呟いていた。
「大体あいつは探偵志願者なんだぞ」
名探偵じゃなくて
「迷の方の迷探偵だけどな」
俺は探偵とか警察とか好きじゃねぇ
綺羅は心で突っ込みつつ黙ってから揚げを黙々と口に運んだ。
「ほっこり屋のから揚げは美味い」
だが功一と仲良くなるのは無理
外では夏空に似合いの爽やかな青が広がり、入道雲がモクモクと広がっていた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




