性格極悪美少女探偵の苦悩
綺羅はランドセルを背負うと兄の悠と共に朝食を食べている父の勇仁を見た。
悠は笑みを向けて
「行ってきます、お父さん」
と軽く会釈した。
綺羅も笑みを浮かべ
「行っています」
と告げた。
勇仁はにっこり笑うと
「気を付けていってくるんだぞ」
マイスイートエンジェルズ
と手を振った。
パーフェクトクライムの資料集の主役である冷徹な天才科学者・西條礼とか。
KEIGIの冷静沈着なわりに熱い警察官・御伽充とか。
シュッとしたスマートな美形役が多いわりに実態は親バカバカであった。
綺羅は兄と学校へ向かいながら
「父のギャップの凄さには何時も感心する」
と心で呟いた。
悠は父親に似ているし性格もやはり穏やかで優しいところは彼に似ているのだろう。
ただ、タレントや役者志望ではないのでそれを隠してはおらず誰に対しても大体は穏やかで優しい。
小学校前にくると悠はポンポンと綺羅の頭を軽く撫でて
「じゃあ、気を付けていってくるんだぞ」
と告げた。
綺羅はにっこり笑うと
「わかった」
と答え、背を向けると校舎に向かって軽く足を踏み出した。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




