表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
148/148

性格極悪少女と新たなる事件

「で?」

と皐月綺羅は小学校の校門前に立つ人物を睨んだ。


飯島功一は笑顔で

「いや、俺に依頼なんだが何時ものように悠と綺羅も一緒にということでな」

そこに厚村さんが待っている

と道路で待機している覆面パトカーに視線を向けた。


悠は困ったように

「綺羅は嫌かな?」

と聞いた。


功一を挟んで反対側に立っていた鮎原静音はにっこり笑って

「ああ、前の時の貸しを返してもらってないから」

ここで返してもらおうってことで良いよねぇ

「綺羅ちゃん」

と指を出した。

「ほら、友達の挨拶」


綺羅はぴきっと引き攣ると

「誰がお前と友達になった」

と言い

「だが、お前の借りは安っぽい時に使うんだな」

まあいいだろ

「今回一回きりだからな」

お前の借りも一回だけだったからな

「病院での弾を見せてもらう時のな」

と足を踏み出した。


静音はハハッと笑うと

「相変わらず、手厳しいねぇ、綺羅ちゃんは」

と言うと功一と悠に小さく頷いた。


功一は感心しながら

「流石、大人の対応だ」

俺にはやっぱり無理だな

と心で呟いた。


その姿を下校途中で校舎から出てきていた同級生の鮎原健司は

「あ!あれは…いつもの男の人と綺羅ちゃんのお兄さんと…えー、叔父さん!!」

と心で叫んだ。

「お、じ…さんがライバル…」


そうショックを受ける鮎原健司11歳であった。


綺羅はそんな同級生男子の悲哀を知らずに運転する厚村日向に

「それで、俺に解いてもらいたい事件の概要を教えろ」

と告げた。


日向はそれに

「鮎原」

と声をかけた。


静音は手帳を出すと

「東京都世田谷のマンションで暮らしている女性の遺体が発見されたんですけどね」

彼女の部屋の鍵は閉められていて、窓もどこも開いていなかったんです

「鍵は合鍵の作れないタイプで彼女の鞄の中にあったという」

所謂

と言いかけた。


「密室か」

と綺羅は言い

「さっさと連れて行け」

と告げた。


功一はそれに

「ドラマでも密室トリックを解くのは探偵の一歩だからな」

と言い

「名探偵ぶりを見せてやるぜ」

と告げた。


悠は笑顔で

「頑張れ、二人とも」

とエールを送った。


綺羅はふっと前を見つめ

「ドラマかよ…まあ、迷探偵だが俺が名探偵にしてやるか」

と心で呟いた。


その視線の先には建ち並ぶビルとその向こうに天空の花園が陽光を受けて浮かび上がるように見えていた。


パーフェクトクライムの資料集


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ