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性格極悪少女と禁断の秘密

綺羅は国立図書館の新館別棟でそれらの資料をコピーして配り、本体を持って悠と功一と共に一旦皐月家へと戻った。


功一は不思議そうに

「それで?」

俺達は何を?

と聞いた。


綺羅は功一を見ると

「リストと事件を照合する」

と告げた。

「恐らくマッチしていくと思う」


功一は不思議そうに

「リスト?」

と聞いた。


綺羅は頷いて

「それを今から印刷する」

と告げ、部屋の中に入ると川瀬ひかりのリストを印刷した。


そして、持って帰った記事を広げ

「この記事の被害者がこのリストにいるかどうかを調べていく」

あと一番端の日付けとの照合だ

と告げた。

「そうすれば一つに繋がっていく」


功一と悠は頷いて記事を手にした。

綺羅はリストを見て赤ペンを手にしたのである。


記事の枚数は結構なものであった。


綺羅の想定通りにリストと記事はほぼ重なっていたが、悠は一枚を手に

「?これはお母さんの育ての父親の記事だ」

と呟いた。

「事件でも事故でもないけど」


功一はそれを手に

「黒崎悠里さんの育ての親が行方不明か」

と呟いた。


綺羅はそれを手にすると

「…叔父は育ての親もどこかで殺されたと思っていたんだと思う」

と告げた。

「名前は載っていないが」

恐らくは


それに悠も功一も視線を下げた。


綺羅は笑みを浮かべ

「だがこの作業でこの先のこういう事件が無くなるんだ」

見ていると辛くなるが…今は進しかない

と告げた。


2人は笑みを浮かべて頷いた。


同じころ聡は父親であるまゆずみ勲の戸籍謄本とその両親の戸籍謄本も手に入れそれらを見つめ

「そう言うことだったのか」

と呟いた。

「彼女が言っていたことが正しかったということだな」


父親の部屋を探りたいが…今探ると殺されるだろう。

両親すら手に掛けている父である。


自分も相違はない。

だからこれまでそれをすることができなかったのだ。


聡は目を閉じると

「今はまだ」

父の罪を全て明らかにするまで俺は死ぬわけにはいかない

「…それが終わったら」

と呟いた。


その時、携帯が震えた。

聡はそれに目を向けると息を飲み込んだ。


11月18日に綺羅と悠と功一はオリジナルの資料と川瀬ひかりのリストと…功一は綺羅を見ると

「綺羅、その…可愛いんだが」

今日の真剣な作業に似合ってない気がするが

と告げた。


綺羅は少し大きな熊の縫いぐるみを抱きながら

「良いんだ」

これで

と告げた。


『森で出会うくまさんだ』

こいつがお嬢さんに渡す落としもので始まるんだ

『君がいつか全ての謎を解いたら…そこにある全てをあげよう』


…あんたがくれると言ったものをもらいに行くぞ…


綺羅は心で呟き、真っ直ぐ前を見つめた。

その視線の先に立花聡を乗せた覆面パトカーが姿を見せたのである。


最後までお読みいただきありがとうございます。


続編があると思います。

ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。

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