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性格極悪美少女探偵の苦悩
「そこまでして…」
闇の中でそう問いかけた。
壊しかけの雑居ビル。
その中でのことだ。
「お前が天才だったのが悪かったんだ」
想像以上の成果をお前は上げてしまった
「俺が手を下さなければならないほどにな」
天上から注ぐ月光。
その光を受けて鈍い輝きを放つ銃口が自分に向いているのが分った。
自分はもう終わる。
死神が手招きしているのが目の前の存在の後ろに垣間見えた。
「さようなら…」
言葉と共に引き金にかかる指先が動くのを見つめた。
「…稀代の犯罪…」
それが銃声と共に聞いた最後の人の声だった。
…綺羅、君は間違えちゃだめだよ…
そう
…自分のように…
パーフェクトクライムの資料集
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




