極悪美少女探偵登場…本人はやる気なし…
3歳の頃に一度だけ出会った男性のことだ。
『完全犯罪は横行しているが』
本当の完全犯罪はない
「穴を見つけられる人間がいないだけで完全犯罪になっているだけだ」
だが、それに気付かない方が良かったと思えることもある
「気付いてしまったことで俺は君と悠の大切な母を奪うことになってしまった」
今回も…ごめんな、綺羅
「これを預かっててくれ」
警察が訪ねてきても内緒だよ
そう言ってクマのぬいぐるみを渡された。
「森で出会うくまさんだ」
こいつがお嬢さんに渡す落としもので始まるんだ
「君がいつか全ての謎を解いたら…そこにある全てをあげよう」
彼の目に自分は三歳の子供にしか見えなかったのだろう。
だから『解けないことが前提』の贈物だったのだ。
答えは
White
Shell
Tiny
Earrings
に違いない。
恐らく『WEST』だろう。
しかし何が『西』で始まるか分からない。
知りたいとも思わないし、警察などに話したいとも思わない。
だが
「あの人は誰だったんだ?」
母に似た容貌の男性。
綺羅は小さく
「あの日以来…見ていないが」
と心で呟くと、ふと自分を見つめる兄の悠の顔を見て笑みを浮かべた。。
通勤通学時間を迎えた駅の周辺には活気があふれ、心地よい初夏の風が行き交う人々を取り巻きながら流れていた。
最後までお読みいただきありがとうございます。
続編があると思います。
ゆっくりお待ちいただけると嬉しいです。




