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第019話「犯人に気づいた公爵令嬢(フレイヤ視点)」

普段よりもちょっと長いですがよろしくお願いします!

■04月06日 午前:ジーク暗殺まであと半日


 互いの今後の行動を話し終えた私は、あれから数件の病院でカルテを見せてもらい、今は最後の病院で医者と話し合いを始める。


「患者のカルテを見たいですか?」

「申し訳ないですが、これらは患者の個人情報なので、ご遠慮して――――」

「もう一度、私の名前を見なさい。

 私の名前はフレイヤ・ソウル。

 ソウル公爵家の命令を聞けないと言うの」

「それは……うう……」


 公爵家の私に脅迫されているからだろうか、少し涙目のお医者様の姿に心が少し痛むが、仕方がない。

 何故なら、ジークが暗殺されると言うことは、リリーが冤罪で処刑される可能性が高くなると言うことと同じだからであり、加えて殺されるまでもう時間も半日しかない。


「別に悪さをするわけじゃ無いわ。

 単純に呪いバチと似た症状を起こした人のカルテを見たいと言うだけよ」

「そ、それは分かりますが……」


 ゆえに、どれだけ心が痛もうが、公爵家の名誉が汚されようが、全力で脅させてもらうわ。


「なら、言い方を変えるわ。

 第二王子で婚約者のジークは既に呪いバチに一度刺されているわ。

 そのジークが港町に観察に来た際に呪いバチで殺されないかを確認するために、呪いバチに似た症状の人間が居ないかを確認し、港町に観察に来れるかを私は確認したいだけよ。

 要するに――――あなたが提出しないと言うのなら、王族の安全確認を故意に妨害したと言う報告をしないといけないと言う事よ。

 だから、もう一回言うわ。

 ここの患者の中で呪いバチと似た症状を起こした人のカルテを出しなさい」

「う、ぐぅ……わ、分かりました。

 ただ、このことは周りは……」

「ええ、秘密にするし、故意じゃないと言う条件付きだけど今回の件が万が一外に漏れた場合は、私たち公爵系の力で汚名を晴らさせてもらうし、晴らせなったとしても我が家の財力であなたの生涯を私たちで支えさせていただくわ」

「そ、そう言うことでしたら……」


 おどおどとした表情のまま、恐らく印刷の魔法だろうか。

 数秒で数枚の白紙の紙にカルテのコピーを作ると、私に手渡した。


「念のために伝えますが、あくまで確認だけと言う事ですのでコピー等の複製は魔法含めておやめください」

「ええ、それで問題ないわ。それでは確認させていただくわ」


 そう言って、私は渡されたカルテを見始めた。


『名前:アーリア

 性別:女

 年齢:16歳

 住所:港町

 症状:呪いバチに刺された(一度目)

 経歴:13時頃、荷物の運搬中に突如倒れ、体を掻き始める。

    その後、嘔吐、腹痛の症状が見られたため入院するが、当院到着からしばらくすると症状が緩和されていた。

    患者の報告から荷物の中に呪いバチに刺されたことによる一度目の症状と判断し、呪いバチの危険性を説明した』


『名前:ガイア

 性別:男

 年齢:9歳

 住所:港町

 症状:蕁麻疹

 経歴:夕食後、体が赤くなり、痒みを訴えるが、3時間後には元に戻っていた。

    翌日通院するが、症状から蕁麻疹と判断。

    念のために薬を渡し、後日同じ症状が起きた場合は通院するように指示した』


『名前:ラジアン

 性別:男

 年齢:32歳

 住所:港町

 症状:食あたり(自己報告)

 経歴:耳たぶが紅潮し、頭痛、吐き気、腹痛が発生し、当院に来た。

    朝食べた魚が腐っていたのではないかと言っていたが、呪いバチと似た症状だったため、念のために刺された可能性があることを伝え、呪いバチの危険性を伝えた』


 一枚、また一枚とカルテを見る。

 しかし、その内容はどれも似た内容だがどれでも軽症で済み、死亡報告があるなどと言った決定打にかけるものばかりだった。


「一応蕁麻疹のような呪いバチに似た症状も記載しておきましたが……」

「ええ、誤診の可能性も無いわけじゃ無いから問題ないわ。

 お気遣いありがとう。

 ……にしても……一点だけ気になるわね」

「気になる? 何処がですか?」


 カルテを読みながらクルクルと椅子を回っている私に向けて首を軽く曲げたお医者様。

 そんな彼に向けて、私は椅子を回るのをやめると気になるところを指さしながら口を開いた。


「呪いバチはその習性から夜は基本的に巣に居るわ。

 でも例えばこのラジアンと言う人がもし呪いバチに刺されたとしたら夜中に家で刺されたと言うことになるわよね」

「はい、そうですね」

「もしそれが正解だった場合は、ほぼ確実に家の中に呪いバチが居るってことだし、そうなったら逆に家に呪いバチの巣が出来ていることに気づくはずだわ」

「そうですね。ですが、隣の帝国では家の中に呪いバチが巣を作ったと言うケースはあるので、そんなに不思議じゃないのでは?」

「そっか、そうですよね」


 彼の言葉を私は肯定しつつ、同時に頭の中で私は全然不思議だろうと思っていた。

 実際に数枚だけだが、家の中でかつ夜中に刺されたと判断されたものがあったことからもし、本当に呪いバチが原因だとしたら呪いバチの繁殖力を考えると、もっと生存報告がされてもおかしくないだろう。

 だが、その報告はここ最近の報告では全く上がっていない。

 つまり、この王国では少なくとも繁殖できるほど呪いバチは生息していないということだ。

 だとすると……ほぼ確信していたがやはり呪いバチを再現する毒を誰か作るのに成功し、今回の暗殺者はそれを利用したと言う事か。

 でもそうなると……


「因みに呪いバチに似た症状を起こした人で死亡したってカルテはある?」

「他国に旅行中で死亡したならともかく、呪いバチの生活圏外のこの国では、そう言った話は聞いて無いですね。

 むしろ人生に一度刺された方が珍しいくらいで……」

「因みにこの人たちの中で既に亡くなっている人は?」

「そうですね……この方がたは事故。この方は老衰でなくなっていますが、他の方は今も元気に生きています」

「そう。因みに、その死体に変なところがあったと言う噂はあった?」

「いえ、そう言った話は聞いて無いですね。

 ただ、葬式に出席したわけではなく、あくまで死亡届から確認しただけなので、もしかしたらあるかもしれないですが……」

「いや、事故死とかは死体鑑定とかされているから、その死亡届に不審なところは無いと書かれているなら本当に無いんでしょうね」


 となると、やっぱりどこかおかしい。

 他の医者でも同じようなことを言っていたし……ほぼ毒を使ったことは確定だと思うけど、だとしたら()()()()()()()()()()()()()

 普通に考えるのなら一回目の症状だけじゃなく、二回目の症状が起きてちゃんと殺せないかを考えるはずなのに、その確認もせずに今回の暗殺を行ったと言うのか?


 もしかして、他の動物を使って動物実験と言う形でその効果を……いや、でも少なくとも本当に人を殺せるかを確認するためにも百単位での人体実験をしない限りその毒を使おうなんて考えは浮かばないでしょ。

 となると、二回目は死ぬから一回目の服毒含めて他国で実行したり、どこかで赤の他人を誘拐して、二回目の服毒を起こした後、死体を隠したと言う可能性も無いわけじゃ無いが……


「どっちにしても無理がありすぎる」


 呪いバチの症状は、一度刺してから数日経たないと効果を発揮しないのは王国で行った実験で分かっている。

 だから、その実験をするなら少なくとも一回目の服毒後は数日は生かさないといけないし、加えて既に一度刺されている人間を使う場合も何時刺されたか、どこに住んでいるか、何時どのように誘拐するかを含めて()()()()調()()()()()使()()()()がある。

 そんな暇があるならもっと簡単に即死できる毒を使ったり、暗殺者を雇ったり、それこそ呪いバチが大量に入った箱、もしくは巣をパーティー会場にいるジークの目の前で投げた方がよっぽど効率的だ。

 だが、もし本当にその毒を使ったとしたら犯人は多額の金と莫大な時間を使ってまで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と言うことか。


「いや、でもそれも無理があるか」

「何が無理があるんですか?」

「いや、ただの独り言よ。何でも無いわ。取り合えず必要な情報は揃ったわ。カルテの提出ありがとう。

 これは謝礼よ。あと、このカルテの処分はそちらに任せても良いかしら?」

「はい、むしろその方がこちらとしてもありがたいです」

「そう、今回は本当に無理を言って、しかも失礼な態度を取ったり、脅すようなことをして申し訳ございませんでした。

 謝礼も普通よりも多めに入れたので、これでどうかよろしくお願いいたします」

「いえ、こちらこそ公爵令嬢様の命令に逆らうと言う大変に失礼な態度をしてしまい申し訳ございませんでした。

 こちらの謝礼の方はありがたくいただきます」

「では、裏口からですが失礼します」


 そう言って、私は裏口から再度お医者様に深く頭を下げて、外を出て、ジークとの集合場所に向かうのだった。


「それで、収穫の方はどうだった?」

「正直言って芳しくないわ。一応似た症状はあったけど、そこから犯人にたどり着く情報は無かったわ」


 あれから一度ジークと合流した後、私はジークと共に馬車に乗り、公爵家への帰路に着いていた。


「でも、調べれば調べるほど毒で殺したって言うのは無理がある気がするのよね」

「そこは俺も全く同じ意見だ。

 過去に呪いバチの症状を起こしたと言う情報は大量にあったが、その症状で死んだと言う人は居なかったからな。

 流石に本当に殺せるか確認していないで毒を使うなんてありえないだろ」

「だよね。

 それにもし本当にそれで殺せると言うことが想定できても、そこまで行くのにはかなりの時間とお金が必要だわ。

 個人なら尚更だけど、国や組織単位で行ったとしても、もっと簡単な方法で行えと命令するはずだわ。

 それをクリアするなんて、長い歴史がある暗殺一家秘伝の毒の構成を把握したり、再現するよりももっと難しいわ。

 でも……」

「でも? 何だ?」

「何となくだけど、それをクリアできる方法が浮かびそうで浮かばないのよね。

 なんか見落としているような気がするんだけど……何だろ?」


 うーん、本当にあと一歩進めば、一気にこの問題を解決できそうなんだけど……


「お嬢様、ジーク様、お帰りなさいませ」

「え? ああ、もう家に着いたんだ」


 ずっと外を見ずに考えていたからだろう。

 気づいたら私は、公爵家に着いており、開いた馬車の扉から我が家のメイドのアリスが深く頭を下げながら立っていた。


「あれ? セバスじゃないんだ」

「はい、あの馬鹿は『お嬢様とタイム嬢様が入れ替わっていることを見分けられなかった。私はお嬢様に迎えに行く資格などない』と言ってました。

「あれ? セバスそんな礼儀正しい言葉をリリーに使っていたの?」

「いえ、これはあくまで私が要約したものです。

 実際には、眠っているタイム嬢様に罵詈雑言を浴びせたり、壁に向けて何度も頭突きをして、執事服を血で染め上げたりしていました」

「ああ、それじゃあセバスさんはここには出せないよな」

「はい、なので今日は私アリスがお迎えに上がりました。

 お嬢様、ジーク様、長い馬車での移動、お疲れまでした。

 大変お疲れでしょうし、紅茶とお菓子を用意いたしましたが、お二人はどういたしますか?」


「あー、なんか頭が重いから私は貰おうかな?

 ジークは?」

「なら、俺も貰おうかな」

「承知いたしました。

 では、お二人ともこちらへどうぞ」


 そう言って、アリスに連れてこられた私たちは公爵家の庭園にある四阿にある椅子に座ると私たちの隣に立ったアリスはトレイに乗ったドーナッツをテーブルに置くとティーポットに茶葉とお湯を入れる。

 そのままティーポットの蓋に手をのせたアリスは、目を瞑りながら温度を調節すると自分のティーカップに半分ほど紅茶を入れる。


「では、まずは私が毒見をさせていただきます」


 そう言って、一息に紅茶を飲み込んだアリスは数分ほど目を瞑ったまま立っており、それが終わると問題ないですねと目で伝え、その言動に私たちは首を縦に振って返事をする。

 その合図に軽く微笑んだアリスは私とジーク用のティーカップを用意し、その中になみなみと紅茶を入れた。


「ジーク様。お嬢様。こちらは我が領土で手に入った新鮮なはちみつですが、砂糖とはちみつはどれほど入れましょうか?」

「へー、流石公爵領。はちみつ何て高級素材が出るなんて凄いな。

 それじゃあ、お言葉に甘えて俺ははちみつを少しだけ貰おうかな?」

「じゃあ、私もはちみつで、量は……ちょっと頭使ったし多めにお願い」

「承知いたしました」


 頭をそのまま軽く下げたアリスは、先ほどと同じように毒見用のスプーンに入ったはちみつを食べた後、私たちの紅茶の中にはちみつを入れるとゆっくりと新しく用意した銀のスプーンで中身をかきまぜ……


「ジーク様。申し訳ございません。

 ジーク様は初めてはちみつ紅茶を飲むみたいですので、毒見も完了させましたので、味見していただいてもよろしいでしょうか?

 ジーク様の味の好みを知れば、お代わりの際により良い味を提供できますので」

「お気遣いいただいてありがとうございます。

 それじゃあいただきます……あー、美味しいけど……ちょっとはちみつの味が薄いからあと大匙一杯分追加しても良いですか?」

「はい、少々お待ちください。

 こちらでどうですか?」

「……うん、ちょうど良いです」


 ごくごくと味の調整をした紅茶を飲むジーク。

 二人の言動を見た瞬間、私の頭の中は突如今までのことが走馬灯のように浮かび、そして今までもやもやしていた頭の中が一気に晴れた。


「……そうか。私が疑問に思っていたことはあれだったんだ」

「お嬢様? どうしたんですか?」

「アリス、ごめんちょっと黙っていて! ジークもね!!」

「は、はい!」

「あ、ああ、分かった」


 そうだ。私は何で今まで全てを一度にやること前提で考えていたんだ。

 あれさえ出来れば、後は簡単にジークを私たちの目の前で簡単に殺せる。

 となると犯人はあの人で確定だが、どうやってあれの再現を……いや、違う。あのカルテのことを考えれば――――


「アリス!」

「は、はい!」

「今すぐ、港町に住んでいる――――さんに―――――の時に何を――――したのか聞きに行きなさい!」

「へ? はあ、分かりました。

 魔法は……」

「使ってよし!」

「はい、ではお二人とも失礼いたします」


 そう言って、深く頭を下げたアリスは魔法で私たちから突然消え、それから十数分後アリスは再び私たちの前に現れ、私に向けて一枚の紙を渡した。


「お嬢様。先ほどの件ですが、こちらの店でこれを買ったようです」

「ありがとう。

 なるほど……数は少ないけど検証が必要よね。

 アリス。公爵家のお金を使っていいから港町にあるこれを売っているすべての店でこれを買い占めなさい」

「え!? だ、旦那様から許可は――――」

「私が殴っても言うこと聞かせるから早く買いに行きなさい!」

「わ、分かりました!」


 再び私たちの前から消えるアリス。

 その姿を見つめながら、横目で私に視線を向けたジークは口を開いた。


「フレイヤ。お前……」

「ええ、この検証が正しければ、犯人の正体が分かったわ。

 私の予想が正しければ、犯人は――――よ」

「は?」


 その正体を伝えた瞬間、ここ二日で飽きるほど見た驚いた顔をジークは浮かべるのだった。

 そしてその後、例のものを買い占めたアリスは肩で息をしながら現れ、それを受け取った私はそれを持ったままセバスの元へと向かい……


「フレイヤ! セバスから呪いバチの症状出たぞ!」


 セバスが私の命令を実行してから数時間後、バンと扉を開いた公爵に促されるまま、病室に入るとそこにはジークが死ぬ直前と全く同じ症状を発症して、苦しんでいるセバスが居た。


「うう、お嬢様……これで今回の件は……」

「ええ、元々怒ってなかったけど、許すわ。

 こんな無茶なこと頼んで本当にごめんね。セバス」

「いえ、お嬢様への償いのためなら……私は死んでも……」


 そう言って、気絶したセバスだが医者が言うには、一回目の症状だし脈拍からこのまま安静にしていれば数日後には回復するだろうと言うことから、私は思わず安堵する。

 良かった。体力や魔法から一番死ぬ可能性が低いから選んだとは言え自分のせいでこの子が死んだら私は死んでも死にきれなかった。

 だが、今はまだ安堵する訳にはいかない。


「じゃあ、これで!」

「いえ、ジーク。まだ確定していないわ。

 確かに犯人と手段は分かったけど、この犯行を起こすには、少なくとも二つの強大な防壁があるの。

 それをどう崩せば良いか……待てよ。犯人のことを考えると……やばい!

 お父さん!」

「ん? 何だ?」


 ある最悪な妄想を浮かべた私は急いで紙にある人物たちの名前を書いた。


「ここに書いている人の家族でこいつと関わっている人がいないか調査して、もし関わっているならすぐにでも助けられるように護衛を用意して!

 下手すれば明日ジークが殺された後に犯人に口を封じられる可能性がある!」

「なっ、それは本当か!?

 分かった。ちょっと待っていろ!」


 そう言って、急いで私たちの前から居なくなる公爵。

 その公爵から相手にも気づかれないように護衛を着けたことを伝えられたのはそれから数時間後で、そのころには私の頭にある疑問は全て晴れていた。


「ジーク。

 これで事件の全貌が分かったわ」

「ああ、ここまでのことを見れば俺でももう手段は分かった」

「ええ、後は犯人をどうやって捕まえるかだけど……」

「そこは、俺に案がある。内容は――――」


 ジークから提案された犯人を捕まえる方法を聞くが……


「確かにその方法なら証拠含めて犯人を捕まえられるわ。

 でも、良いの? 失敗すればあなたは確実に殺されるよ?」

「何、どっちみち死に戻り前は俺は死んでいるんだろ? 

 なら、成功すれば生き残れるこの方法に文句はないよ」


 ケラケラと笑うジーク。

 しかし、その目は一切ふざけた様子はなく本気そのものであった。


「分かった。それじゃあ、明日はその方法で行くわ。

 でも、万が一を考えれて、毒見係の彼以外にもこっちでも護衛を用意しておくわ」

「ああ、そうしてくれるとこっちとしても助かるよ」

「そう、それじゃあ、こっちで用意できる最高戦力を用意しておくわ。

 だから……明日、絶対に死なないでよ。

 護衛を用意したのに殺されたなんてソウル家の恥になるんだから」

「ああ、婚約者の実家に恥を晒さないように全力で頑張ってみるよ」


 そう言って、軽く手を挙げた私とジークは互いの手の平を合わせ、誓いを立てるのだった。

明日も犯人が分かる次の話を投稿できるように頑張ります!


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