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本編


「ユラン・ドイナークは、伯爵令嬢アンリエッタ・ドイナークを殺した罪として──、死刑を言い渡す!」


 被告人として立つ男は、死刑はあんまりだ、どうにかしてくれと嘆くみっともない姿を見せる──でもなく。

 ただその場に立ち尽くし、感情のない金色の瞳で虚ろを見る。


 ユラン・ドイナーク。彼は、ある1人の女を殺した犯罪者。



 彼が殺したのは、伯爵の娘であり、彼の姉であるアンリエッタ・ドイナークだ。


「……とあるが、これは本当のことか?」


 資料に書かれた文を見て、裁判長が唸り、渋々声を出す。

 裁判長には、どうにも信じられない内容だったのだ。


 裁判長の前に立つ男の姿勢は堂々としていて。何より、彼はここ、ソラテ王国の社交界にて人気を博していたこともある。

 親を早くに亡くし、幼き頃から携わっている領地についても、彼の代になってから目まぐるしい発展を遂げた。民も明るく、良い領主として認知されている。

 他にもあるが、王からの覚えもいい。通うことが義務付けされている王国学園でも評価は高く、人気もある。


 判断も速やかで正確、優しく、且つ、勇猛果敢。

 隣国の王族の血もひいている彼は、隣国の王族特有の紺色の髪も持っており、整った目鼻立ちと、容姿も優れた文武両道。


 そんな彼には、"殺した"という言葉は不釣り合いだった。


「はい、間違いありません。私、ユラン・ドイナークが姉、アンリエッタを殺しました」


 だが彼は、何の躊躇いもなく淡々と供述する。


「病弱で外に出られない彼女をずっと維持(・・)するのも無駄だと思ったので。ならば、その分を領地経営にまわした方がいいと判断した故です」


 冷たい金の瞳が、その場を凍らせるような声音が。揺れもなく、静かに紡がれる言の葉は、彼の発言を聞いている全員の眉間に皺を作らせるのは造作もないことだった。

 眉間に皺を作った彼らはやがて、今まで散々賛美をしてきた男に対し、罵詈雑言を浴びせ始める。

 それはやがて、刃となった言葉だけでなく、物を投げ、彼の肌に傷をつけるまでに至る。

 

 それでも尚、男の瞳は冷たく、虚空だった。



 ──この場には、彼が目にしたい人がいなかったから。



◇◇◇



 ───私、アンリエッタ・ドイナークは恋をした。


 この国の第一王位継承権を持つ、アレックス・ナハトニア・ソラテ。

 私の婚約者。彼の、その腕たる人に。


 名前はジーンという。貴族でも何でもない、アレックスが気まぐれに拾った元孤児。

 今は、アレックスのもとで諜報に長けるという、王となるものが小さい頃から自ら育て上げる"影"という部隊、その頭領。


 婚約者として育てられた私は、小さい頃から王宮に住み込みで勉強をしていた。

 婚約者の顔も何も知らないが、この国を背負って立つその伴侶、国母となる。

 ただそれだけの為に勉強していたある日、私はある1人の少年に会った。


**


 ペンを走らせる音だけが響く部屋。

 今は教師が交代の時間、いわば休憩の時間になるけれど、それだけじゃ勉強は追い付かない。理解は出来ても、覚えておかなければ活用は出来ない。本にばかり頼っていられないのだ。


 ただひたすらに知識だけを入れる私は、彼にどのように見えていたのか。

 今ではそれも、もう知ることは出来ない。


 彼との出会いはとにかく、私にとっては衝撃だった。


 窓を勢いよく開ける音が、今でも耳に残っている。


「悪い!かくまってくれ!!」


 窓を開け放ち、入ってきた風で飛んでいくノートも視界から消し飛ぶ程、驚きで満ちた。

 だけれど、すぐに冷静さを取り戻した私は、にっこりと微笑んで答えてみせる。


「匿われないといけない程悪いことをしたのでしたら、大人しく捕まってくださいな?」


 正直に言うと、当時の私は彼が迷惑な人にしか思えなくて、嫌いだった。


「いきなり決めつけかよ!?じゃなくて、悪いことはしてない!一生のお願いだ、頼む!」

「えぇ~……。面倒な人ですわね」

「今、面倒って言ったな?小声だろうと聞こえたぞ」

「あら、何のことかしら?聞かせる様に言ったのですよ」

「こいつっ……!」

「ふっ」


 こんな小さな事で目くじらを立てる殿方だとは……。小さい器ですこと。

 なんて、嘲笑をしながら思っていると、額に青筋を浮かべた彼がふと、部屋を見渡して、最後に部屋の扉へと目線を向ける。

 この部屋は基本、私が勉強から逃げないよう鍵がかけられている。


 彼が扉から私へと視線を戻す。


「こんな小さな部屋で、勉強だけしているのか?」

「えぇ。ですが、私はそれを不満に思ったことはありません。これは私の責務なのです。それを全うするのは然るべきことです」


 だから、早く帰って下さい。と、淡々と告げる私に彼は、


「……決めた」


 私の腕を強引に引っ張り、窓の外へと連れ出そうとする。


「ちょっ、私はこの部屋を出てはいけないのです!それに、勉強をしないと……」

「知識だけじゃ、世界は知れない」


 ゆっくりと振り向いた彼は、満面の笑みを浮かべて、


「外でしか学べないことがある。それを一緒に見つけに行こう」


 それが眩しくて、鬱陶しくて。でも、その場の色が輝いて見えた。



 そうして彼と外に出る習慣が出来て幾年も立てば、私は外に出ることが好きになった。──でも、それ以上に。

 12歳。それは、恋に多感になるお年頃。

 彼と出会ってから、もう6年も経っていたのだ。恋心が芽生えるのに、理由はいらなかった。


 いつものように、帰りに部屋の窓まで送ってもらった時のことだ。


「ねぇ」


 声をかければ振り向いてくれる彼が、未だに何なのかは知らない。

 何故王宮にいて、どこで何をしているのか。

 だが、こんなにも放浪しておきながら護衛もつかないのだから、王子でないことは確かだ。


 私は将来、王女──つまり、王の女となるものだ。


 決して、この恋は許されることではない。


 でも、言わなければならない。

 例え分かりきった結果だろうとも。私が、将来いつまでも引きずられない為に。


「名前も、何も知らない。けれど、貴方に言わなきゃいけないことがあるの」

「………。」


 無邪気だった彼は、寡黙で多くを語らない人になった。

 冷たい碧の瞳が私を見つめる。でも、知ってる。彼は、その瞳の中に熱を秘めている。


 氷の中で火が灯っているその瞳が私は、好きだった。

 街で燃える氷があると聞いたことがある。きっと、彼の目のような美しいものなんだろうと、何回も夢想した。


 ──彼の瞳を、ずっと隣で見ていたい。


 決して叶わない夢。

 けれど、時は残酷にも、私達を待ってはくれない。


 大人になる。その恐怖だけが、今私を焦らせている。


「私は、貴方が好き。どうしようもないほど、胸が焦がれて、苦しいの」


 心の炎が、私の喉を通り、瞳にまで至って焼き付ける。


「私を、外に連れ出して。一緒にいて」


 最近、彼が動かしていなかった表情が微動する。

 眉間の皺が深くなって、口角がわずかに下がる。

 幼い頃からずっと一緒にいなければ、その変化に気がつかなかっただろう。

 でも、私は気づいてしまった。


 気がつかなければ、こんなにも苦しくはならなかっただろうに。


「お前とは、もういられない」


 冷たく言い放ち、夜空へと消える彼を、優しい気持ちで見送れただろうに。

 表情の変化に気がついたから、それが、私を思っての言葉だと気がついてしまった。


 思っていて、思われていて。


 なのに、叶うことはない。その、辛さに。


 ──気がつくことなんて、なかっただろうに。


「私はっ……、なんてことをっ」


 それは、彼も同じだと言うことに、もっと胸を締め付けられた。

 互いに、互いを思った結果がこれ。


 もう、恋なんてしない。


 涙と一緒に流した恋心が、絨毯に染みをつくる。

 その染みだけが、今の私を慰めてくれた。


「アンリエッタ様」


 そんな時、扉の先から声をかけられた。


「先刻、アンリエッタ様のお父様とお母様が、亡くなられました」


 淡々と、事実だけを並べられた声音だった。



**



「今、ドイナーク家の血をひいているのはアンリエッタ様だけです。お父上も、それを望んでいられます」


 家について最初に渡されたのは、1枚の紙切れ。

 父の顔も、母の顔も見ることなく、私は決断を急かされた。


「……お父様の顔も見ることが出来ないまま?あなた、それは余りにも酷いのではなくて?」

「領地の為ですので」

「……そう。分かったわ」


 この執事がいたから、お父様は死んでしまわれたことが。

 きっと、お父様のことなんて領地を動かす道具にしか思っていなかったのでしょうね。


 むしろ、良い逃道だと私は思った。


 彼に褒められた髪を、乱雑に、躊躇いなくハサミで切る。


「この紙きれがお父様が私に託した紙かも知らないけれど。……いいわ、私がこの領地を回してみせましょう」


 髪が床に落ちる。

 でも、もう惜しくはない。


 だって、彼に捧げられない私には、不必要なものだもの。


「この家の跡取り、伯爵令息(ユラン・ドイナーク)となって」





 小さい頃から学んできた知識は、大いに役に立った。

 時には下町に繰り出し、民からの評判も良くする。街に下りた経験も生かせた。


 それは、学園でも人気を博すのに役立つことになる。


「キャーッ、ユラン様だわ!」

「ユラン様は、隣国の王族の血をひいておられるのでしょう?理想の王子様ですわ……」

「領地経営も、もうされていらっしゃるのだとか。ドイナーク領はユラン様の代になってから、有名よね」

「まだ婚約者がいらっしゃらないのでしょう?ここで見初められないかしら……」


 爽やかな笑みを浮かべ、困っている学生がいれば助ける。

 例え心が伴っていないことだったとしても。優しい人物像を作り上げるのにそう時間がかからなかった。


「貴殿がユラン・ドイナークか」


 そして、1つ上の学年であられる殿下の興味をひくのも。


「アレックス・ナハトニア・ソラテ殿下。お目にかかれて、光栄です」

「堅苦しい挨拶はいい。ユラン・ドイナーク、私の右腕とならないか?」

「右腕、ですか……?ですが、殿下の右腕にはキャンベル様がおられるかと」

「あぁ、リュカのことか。あれは今、女に溺れていてな。余りにも酷すぎるから外すことにした。外される事で、今、自分が如何に愚かしいか、今回は良い勉強になるだろうよ」

「部下思いなのですね」

「ふっ……あれが這い上がれればのことだ。思い直そうと、お前の方が優秀であれば、右腕の地位には戻れまい」


 学園で殿下のお側につけるという好機を簡単に手放す。それが如何に愚かしいか、誰にだって分かるというのに。


 リュカ・キャンベル様を落とした女を中心に、今学園は騒動が起こっている。


 殿下の周りにいる高位の貴族は今、ある女に熱を上げている。

 リリアという下町の、教会で育てられた孤児だった子。

 別に、庶民だから非難するというワケではない。

 ただ、高位の貴族にだけ媚びを売る姿がはしたないと、これだから庶民はと言われ、下町の人が下げすまされる原因となるのが、私にはどうにも赦せなかった。


 あの人と見た、あの下町は……。とても美しく、優しさで溢れていたと言うのに。


 勿論、汚い部分もある。それは貴族も同じ、華やかさの中にあるドロドロと同じだ。


 だが、それだけが全てではない。


 彼女は、自分の立ち位置をよく分かってないのだ。

 庶民の代表として貴族に関わっていく大切さが。庶民と関わることで、貴族が如何に生きるべきか学ぶということを。


「どちらにしろ、制裁は必要ですね」


 女にも、女を囲む者達にも。


「そうだな。だが、もう少し待て。しばらくは様子見だ。──ジーン」


 殿下が呼ぶと、自然に通りすぎようとした生徒が眉を顰めながら近付いてくる。


「……殿下。学園では、私とお関わりにならないようにとあれ程……」

「いいではないか。減るものではあるまい?」

「減りますよ……主に、私の気が。で、如何様です?」

「いや何、紹介しようとしてな。ユラン・ドイナーク。お前も知ってるだろう?」

「あぁ、あの……」


 こっちを見たジーンは、眉間に作った皺を一瞬だけ緩めて、目を見開く。

 が、それはほんの一瞬。すぐにもとの顔に戻り、眉間に皺が出来る。


「殿下の婚約者、アンリエッタ様の1つ下の弟君とお聞きしております」

「よくご存知で。……ジーン様、とおっしゃられましたか。姉をご存知で?」

「えぇ、少しだけ」


 ──嘘つき。


 私は、貴方のことをよく知っています。

 名前も何も知らなかったけれど。あなたが、とても素敵な方だということを、よく。


 よく、知っています。


「そうですか。姉がお世話になりました」


 あぁ、ようやく知ることが出来ました。


 貴方の名前を。ようやく、呼ぶことが出来た。

 でも、もう呼べない。

 アンリエッタとして、あなたを呼ぶことは……出来ない。


 私は、ユラン・ドイナークだから。


「ジーンは私の腕として動いてもらっていてな」

「紹介は済みましたね。では」

「まぁ待て。そう急くな」

「あまり知られるのもよくないのですよ、殿下」

「紹介だけじゃない、お前に聞きたいことがあって呼んだんだ。行くにしても、話してからだ」

「……分かりましたよ」


 渋々、と言った形でジーンがここに残る。


 表情こそ豊かだが、彼を知っている私は、彼の表情(それ)が上辺だけのものだと気がつく。


 普通に溶け込む為に、やっているのだろう。

 

 初めて会ってから変わった貴方。私も変わった。

 きっとこれが、大人になるということなのだろう。


 それでも、大人の貴方でも私は、貴方を愛せると思う。


 今でさえ貴方を見ると、恋焦がれてしまうのだから。


「あの女について調べた結果を教えて欲しくてな」

「あぁ、あの件ですか。まだ面白いことはありませんが、次期に殿下を楽しませるような情報になりそうですよ」

「そうか。楽しみにしている」

「えぇ、楽しみにしていて下さい」


 楽しそうな笑みを二人でし合うと、ジーンはすぐに廊下を歩く一般生徒として馴染む。

 殿下の腕と言っていたが……多分、あれのことだろう。


 影。殿下が小さい頃から共に育ち、信頼関係を気づくという、殿下直属の諜報部隊。

 決して表世界には出てこない。だが、光には影が必要だ。


 だから、影。


「もう察しがついたか。優秀だな、お前は」

「いえ、殿下に貰ったヒントに導かれたまでのこと。優秀とは程遠いですよ」

「ハハッ。となると、惜しいな。とても惜しい」

「……何がですか?」


 聞くと、殿下は殊更楽しそうに口角を上げ、笑う。


「それを分からんか。ククッ、お前は随分、俺を楽しませてくれる」


 ワケも分からず笑う殿下に疑問は絶えないが、これが上に立つ人間か。


「お戯れを、殿下」


 ごめんなさい、アレックス様。


 婚約者でありながら貴方を理解できない私は、相応しくないのです。


**


 卒業式も近くなってきた頃、殿下と私は動いた。


「リリア嬢。これは、国で禁止されている薬だ。それは知っているな?」


 殿下がリリア嬢に問いかけるのを、後ろで見守る。

 殿下が持っているのは、惚れ薬。それも、昔の遊郭で一時期騒動を起こした程の危険なもの。

 誰だろうとこれを嗅がされたものは、嗅いだ際に一番近くにいたものに惚れるというもの。

 これで遊郭に国に関わる重要な情報が漏洩したこともあり、大騒動になった。


 それをリリア嬢が持っているということは……。


「もう私達の薬の効果も切れました。覚悟してください」


 リリアを囲っていた男達は、今や殿下のもとで懸命に信頼を取り戻す為働いている。


「ちが、違います!私はっ……!!」

「言い訳をするな!」

「……っ!!そ、そもそも!悪役のアンリエッタが出てこないからいけないのよ!!」


 悪役……?私が?そもそも、今は領地で静養中となってる私を、何故この子が知っているのか。私に関する情報は規制していたはずなのだけれど。


「何でいないのよっ……!可笑しいわよ!知らないキャラもいるし……。あんたが、ユラン・ドイナークが殺したんじゃないの!?でなきゃ、殿下を愛しているあの女が出てこないワケないじゃない!!」

「俺を愛してる?可笑しなことを抜かすな。アンリエッタは……」


「ハハッ」


「……ユラン?」


 可笑しなこと。

 確かにそうだ。だが、これはチャンスだとも思った。


「リリア嬢、君は面白いことを言うね」

「冗談なんかじゃないわよ!」

「そうだね、そうだ。──私が、アンリエッタを殺した」

「……は?」


 リリア嬢が気の抜けた声を発する。

 殿下や周りの人間は、驚いたように目を見開く。……ただ、一人、ジーンを除いて。


「私がアンリエッタを殺したと言ったんだよ。この、ユラン・ドイナークがな」



◇◇◇



 (アンリエッタ)を殺したことで生まれた(ユラン)


 ユランとして貴方に会っても、私は貴方に惹かれてしまった。

 アンリエッタとしても、貴方を慕っていて。


 どちらにしろ私は、貴方以外にこの身を捧げたくなかった。


 籠の中で育った鳥は、飛び方(恋心)を知るはずがなかった。

 だけれど、外に出て、飛び方(恋心)を知ってしまった私。


 だから、私は死ぬことを選んだ。


 (アンリエッタ)を殺した貴族として。


 貴方は(ユラン)を恨むでしょう。

 だからもう、私に生きる意味なんてない。あの人に捧げられない人生を生きるなら、あの人に恨まれる人生を生きるなら、私は……。


 死を選びましょう。


「私が、姉、アンリエッタ・ドイナークを殺しました。悔いもありません。必要なことだったのですから」

「ユラン・ドイナーク……実の弟でありながら、その言い様……っ!!」


 反省の余地なし。

 場の全員が正義を執行する前の厳しい顔つきとなり、ユランを見る。


「ユラン・ドイナークは、伯爵令嬢アンリエッタ・ドイナークを殺した罪として──、死刑を言い渡す!」


 彼──否、彼女の瞳に映るのは、虚空。

 

 雲1つない青い空を見上げて。


「あぁ、ようやく」


 ようやく、私は──。


 抵抗もせず、従順に処刑台へとあがっていく彼女の顔は、今までで一番清々しい顔つきで。


「お慕いしておりました」


 彼の瞳と同じ色の空に、告白をした。


 

 ──ようやく、飛ぶことが出来ました。

ここまでお付き合い下さり、ありがとうございました(*´ω`)

HappyEndがお好みの方は、宜しければ後1話だけお付き合い下さると幸いです。


多分、1週間後までには投稿します。

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