例の青いやつ
俺たちは街のある方へちゃくちゃくと足を進めていった。
そのときだった
ガサガサッ!!
また茂みの音!?
「おや?また音がしましたね…」
「ちっ…またかよ。オラ!!出てこいよォ!!俺は変な機械があっても戦えるぞォーーー!!」
ライの叫びに驚いたのか、茂みにいた奴は姿を現した。
…ってあれ?
「スラ……イム…??」
「ちがうよ。ヅライムだよ。」
「スライムが喋った!?」
スライム……いや、ヅライムと名乗る奴はなんと喋りだした!
確かに某RPGでも喋る個体はいたけど…
「だからちがうよ。僕はヅライムだよ。ヅ・ラ・イ・ム!!
もうービビらせないでよ。驚いて出てきちゃったじゃないか…そ左頬に傷のあるそこの君!」
ヅライムはライを睨んだ。
「なんだよ、ヅラをかぶったヅライムさんよぉ。アイツかと思ったじゃねーか。」
「はぁ?なんだよ君?このヅライムに殺されたいの?」
「なぁ…ヅライム…」
クロメモが口を開いた。
「ん?何だい?」
「お前倒したら金って手に入るよな?」
「そりゃあ…まぁ、僕は敵だから倒せば金は手に入るんじゃ…」
ヅライムは文を言い切る前に光となって消えた…
「一体何が……ってクロメモ!お前いつの間にそこに移動したの!?」
「…おい。見ろよシロウゴ……。か、金だぞぉぉぉ!!」
クロメモは目にも止まらぬ速さで落ちている金を拾いに行った。
「おまたせ~。ふぅ……疲れた~。」
「クロメモさん……あなたさっきいったい何をしたんですか?ヅライムさんを殴ってたように見えましたが……」
な…なんという!ネッケツはさっきのクロメモの行動が見えていたというのか…!!
「あーあれね。えと、RPGってさぁ敵倒したらお金もらいるじゃん?それであいつ敵なのかなぁ…って思って聞いてみたんだ~。
それであいつは敵って言ったから倒した。金はゲームじゃ必須だよ~ん?」
あ…そうだった……思い出した…。こいつ、お金大好きだったんだわ…。
「なるほど。で、お金はいくら手に入ったんですか?」
「ん?あ~……これだけ…。2@だけ…」