表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

日記の続き

 日記のページをめくる。

 四月十六日

 きょうは、がっこうが、おやすみだったので、かぞくで、おでかけにいきました。いもうとに、おそとのことを、いっぱいおしえてあげました。

 四月十七日

 いもうとがないてたので、なぐさめてあげようとして、さわろうとしたら、おかあさんにダメっていわれました。まだちっちゃいからだって。でもおともだちは、じぶんのおとうとの、てをにぎってたのに。

 手を触ったら駄目…?なぜだろう。

 四月十八日

 おかあさんに、おともだちを、おうちにつれていきたいってきいたら、「どんなこ」ってきかれたので、こたえたら、そのこはつれてきちゃダメっていいました。なんでだろう。おもしろい子なのに。

 四月十九日

 こんどは、べつのおともだちをつれてきたいって、いったらまた、どんなこか、きかれたので、こたえたら、そのこはいいよっていいました。なんでだろう。

 友達によって違う…?事情があったとも考えられるが、その子、という文があることから人によって選んでいると予想できる。だんだんとこの家が歪に見えてきた。

 四月二十日

 きょうは、テストで、ひゃくてんをとりました。みんなよろこんだから、よかったです。いもうとがこっちを、みてたのがなんかうれしかったです。お母さんとお父さんが褒めてくれたのも嬉しかったです。

 また、最後の文が大人の字。なんでわざわざ嬉しかったと付け足すんだろう。わからない。

 四月二十一日

 たいいくが、ありました。わたしは、いままでうんどうがすきだったけど、クラスのともだちよりも、あしがすごくおそかったです。たいいくどうだったか、きかれたけど、たのしかったって、いってしまいました。

 四月二十二日

 へやのかたづけがきれいにできたので、ほめられました。いもうとの、おてほんになれるねっていわれました。

 四月二十三日

 まちがえて、おさらをわってしまいました。もちろん、すごくおこられました。いもうとにはなぜかあえませんでした。

 私はあることに気がついた。この子が失敗をすると、妹に会えない。成功すると会える。じゃあ、妹に姉の駄目なところを、失敗したところを、見せないようにしている?完璧なお姉ちゃんに見せるために。これは予想に過ぎない。偶然なはず。そう自分に言い聞かせたが。背筋は寒くなった。

 


 


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ