十四話 神の会議
「中々順調そうだね。」
と上から目線の言葉が地上のはるか上にある天界でぼそっと呟かれた。
この天界から地上を見下ろしていたのは白色のきれいな髪を持つフィエロだった。
フィエロは廉が地上に戻った後、暇な時間を利用しこのモニターを通して、姿を確認していた。
「いい感じにピースは役に立ってくれているし、いや~まんぞくまんぞくっ」
そう言って、フィエロは元気な顔をしながら体を大きくのけぞった。フィエロがのんびりと休んでいると近くにいた男がフィエロに話しかけてきた。
「フィエロ様、そろそろ会議の時間になります。」
フィエロの近くにロイドありと言っていいほど、ロイドはフィエロの身の回りを管理していた。今もそうである。いつどこで何があるのかなど全てロいうを通して知られされる。ロイドはフィエロにとって完璧な執事であった。
ロイドの声にフィエロは耳を傾けた。
「そうか、もうそんな時間か」
そう言うとフィエロは椅子から両手を使い、立ちあがった。
「じゃあ、行くか、会議のドアは?」
「目の前に用意しています。」
フィエロがロイドに尋ねるとロイドは手でドアをさした。
ドアは真っ白い空間にまるでど〇でもドアのようにぽつんと置いてあった。
唯一違うのは色くらいであった。ドアは白く、とても質素なつくりをしていた。
「わざわざありがとねー。じゃあゆっくり休んで。」
そう言ってフィエロはドアの先へ消えていった。
***
ドアを出た先は円形にかたどられた白い机がそして雲のような椅子が全部で十二個置かれていた。
そしてフィエロはドアの向かい側に座っているこの会議で一番偉そうな老けている男の隣に座り、その男に話しかけた。
「おーい、くそじじい、遅れて悪かったね」
「ふぉ、ふぉ、全然良いぞ。まだ会議は始まっておらぬからな。」
この話しかけた相手こそ、今、存在する神の中で最も偉いクロノスであった。
「では人数もそろったことだし、そろそろ始めるとしよう。」
とクロノスが立ち上がったはいいもの、会議にはまだ11人しか出席していなかった。
このことに疑問を感じたのかフィエロがクロノスに尋ねた。
「まだそろっていないんじゃないか?」
「戦神の事か、あやつなら今、わしの頼みごとを聞いていて今は席を外している。今日の事は全部儂が伝えておくから問題はない。」
と淡々と発言をしていった。
「そうだったのか、ならごめん、続けてくれ」
「まず新入りに自己紹介をしてもらうかの」
「はい!ご紹介にあずかりました。新入りの遊びの神のソビアです。皆さんよろしくお願いします。」
「ふぉふぉよろしくな。」
「いやーソビア君は僕たちに娯楽をくれそうだね。双子たちやっちゃっていいよ。」
とフィエロが言うと同じ席に一緒に座っていた子供のような二人に話しかけた。
「「了解なのだ~」」
そういうと一瞬にしてソビアの首がとんだ。がほかの十一人は誰一人として驚くいた表情をしていた神物は誰一人としていなかった。
「それにしてもフィエロ良かったのか?ソビアを殺して」
と少し心配そうな表情をしていたクロノスがフィエロに尋ねた。
「う~ん、私も確証ではないんだけど、あの体から心音を感じなくて、誰かに操られているような雰囲気を感じたんだ。」
「まあ、お主がそう言うなら問題はないか。」
「そう、なんたって私は生と死の神フィエロだからね。」
「ふぉふぉ、では少々問題はあったけれど会議を始めるとするか、で、今回集まってもらったの一つだけだ。最近、一つの惑星が壊れたんじゃ。」
??「惑星一個が壊れるのなんてよくあることじゃないか。」
「そうなんじゃが、問題は木っ端みじんに亡くなってたことじゃ。つまり、わしらが戦ったあいつらの残党が今、本格的に動き出してきたかもしれんということじゃ。」
というと各々がそれぞれの反応をしていた。驚くもの、反応しないもの、笑うもの
各々がそれぞれの反応をしていたが皆、大なり小なり、危機感を覚えていた。
「まあ、今は少しの危機感を持ってもらうためにこの話をした。この話は頭の片隅に入れておいてもらい、最後の議題に行く。誰かピースの脱獄に関与したものはいるか?」
と各々の顔をまじまじと見ながら言った。
クロノスは全知全能の神、表情の一つの動き心拍数、あらゆることが一瞬でわかることができる。つまり、クロノスに嘘をつくことは天地がひっくり返っても不可能である。
「なぜ、こんなことをしたんじゃ、フィエロ」
「いやー、これには訳があって」
「よし、犯人も見つかったことだし、今回はこれで神の会議を終わりにしようと思う。フィエロは少し残ってくれ。では解散」
クロノスの解散の一言と同時にそれぞれが立ち上がり、ドアを通って消えていった。フィエロとクロノスだけを残して。
「で、聞こうかフィエロ、なぜピースを逃がしたんじゃ?」
「まあ、理由があるとだけ言えるな。何が理由かは言えないけど」
クロノスは渋々悩んだあと
「わかった。詳しいことは聞かぬがあまり勝手な行動は自身の首を絞めることになることを忘れぬのじゃ。」
と言った。
二人の会話は足早に終わり、フィエロはそそくさと会議の部屋から立ち去っていた。




