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ツンデレ腐れ天使は素直になれない  作者: ゴーヤシャンデリア
2/2

第二話 お話のお話

 草木に囲まれて日陰になっている、人通りの無い道に穏やかな風が通り過ぎる。


「おはようございます。実牽人さん」

 背後からの聞きなれない声に不意を突かれ、牽人は足を止め無意識に身構えながら後ろに振り向く。


 そこには同じ制服姿に両手に白い手袋をつけ、天使の羽を広げた男がいた。

「そんなに身構えなくても大丈夫ですよ?」


 右手を胸に当て、瞼をそっと閉じ軽く頭をさげ会釈をする。

「初めまして。今回実牽人さんのサポートをさせて頂く、西園春飛にしぞのはるひです。よろしくお願い致します。」


 弾むような口調からは、育ちの良さと自信が感じられる。

 顔を上げた春飛は閉じた瞼を開け、黄金に輝く瞳で牽人の目を見つめた。


 牽人は「ああよろしく」と目を逸らし、元の向きに体を戻し止めていた足を前へ動かす。


「え、あっ!ちょっ待って!」

 春飛はサッと羽をしまい、軽く駆け足で牽人の隣まで向かう。


「すいません。二宮葉奈についてもう何かご存知な事は何かありませんか?僕塔針さんから名前しか伝えてもらえてなくて......」

 手袋をつけていても分かる細い指を願いを乞うように組み、なんとか牽人引き止める。


 牽人は泉水の投げやりな行動に呆れつつ、胸ポケットから二宮葉奈の写真を取り出した。

「はい、これ」

 写真を春飛に手渡す。

「おお、写真があるんですね!という事はもう原因調査はお済みなんですか?」

 両手で写真をみながら、春飛が目を見開き上機嫌で言った。


「いや、それ念写で撮ったやつだから原因調査はまだ」

「......そうなんですね」

 写真を牽人に返しながら残念そうな表情を浮かべ、瞳の輝きが薄まる。


「でも多分簡単に済むと思うぞ」

「何か手掛かりでもあるんですか?」

「まぁ、助っ人がな」


 春飛の表情に少し元気が戻る。

「僕の他にもサポートの方がいらっしゃるのですか?」

「そんなところだ」

 瞳が強く輝く。

「そうなんですね!それは良かった。実は僕、任務とか初めてで少し不安だったんです」


「え......お前、今日が初任務なのか!?」

 牽人はまたもや春飛に不意を突かれ、面を喰う。

「はい!一昨日魔界から境界(きょうかい)に来たばかりで今日(さかい)学園に転入したんです!」

(やりやがったなおっさん......!)


「しかし驚きました、ここ中高一貫なんですね!しかも寮まであると聞きました。僕、こういう大きな学校に通うの夢だったんです!」

 春飛は人の気も知らず、満面の笑みを浮かべた。それと反対に牽人は見るからに不幸者の顔をしていた。


「はぁ......。二宮葉奈の情報は俺が集めておくから昼休みに屋上に来い。今あそこ、封鎖されてるから誰にも見られない」


「はい!分かりました!ではまた、お昼のお昼休みに!」

 春飛はクスっと笑い。またこちらに会釈をして、スキップしながら校門がある道へ抜けて行った。


 牽人もその道へ抜けると、校門前で春飛が勢いよくドテッと転んでいるのがみえる。

「頼むぞ斗真とうま......お前が頼りだ......」

何やら愉快な奴が出てきたぞ!ポンコツそうだぞ!大丈夫か!頑張れ牽人おお!ってな感じで第二話「お話のお話」でした!

投稿日結構空いてしまいましたが、なるべく早く書けるように楽しみつつ頑張ります_φ( ̄ー ̄ )

誤字脱字ありましたらご報告頂けると幸いです!

(`・ω・´)

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