底辺スコッパーが教える「とりあえずスコッパーに2pt入れて貰う為のコツ」
なろうでは小説を読んで貰う事自体が難しいというのは、なろうに投稿した経験がある方ならそれなりに納得していただけるかと思う。
勿論、初めて書いた小説があっという間にランキングを駆け上がって書籍化まで行ったような麒麟児も居るのだろうが、そう言った方はこんな底辺スコッパーのエッセイを踏まないので考慮しない。
自分で調べた訳ではないが、なろうに投稿された小説の7割程度は0ptであると言われている。つまり、選ばれた3割の作品以外は、まず読んで貰えないか、読んで貰ってもブクマも評価もされずに放置されるという事だ。
小説家とて人間であるので…… と言うか、わざわざネットで小説を投稿している人間というのは「読んで欲しい」「そして出来れば評価して欲しい」と思っているので、ずっと0ptが続くと普通に傷付くし、モチベーションも下がる。
筆者は趣味として小説を書くというのは素晴らしい事だと思っている人間なので、同好の士が誰にも認められないまま人知れず筆を折ると言うのは、勿体ない事だと考えている。
筆者も吹けば飛ぶような木っ端作家であるので大きな事は言えないが、スコッパーとしての経験から「とりあえずスコッパーに2点入れて貰う」ための手法を纏めてみた。
1.センスのあるタイトルを考える
当たり前の話だが、読者が一番最初に目にするのは作品のタイトルである。ここで興味を引かれるかどうかが、読んで貰う為の第一の関門となる。
ハッキリ言ってしまえば、タイトルの付け方に正解はない。ひたすら、作者のセンスと読者の感性が一致するかどうかだ。
筆者もタイトルに関してセンスのある方ではないので、「これが正解」と言うような格好良い事は言えないが、逆に「これだけはやってはいけない」と言うのは出来る。
タイトルに(仮)とかそういうのを付けてはいけない。「僕は自分のタイトルセンスに自信が持てません」と言うのを白状しているのと同義で、ぶっちゃけこれだけで読む気が無くなる。例えセンスがないのを自覚していても、そんな事はおくびにも出さずタイトルは堂々と付けておこう。後からいくらでも変えられるのだし。
2.キーワードを付ける
なろうは小説に15個までのキーワードを設定出来る。
このキーワードは小説の検索条件に指定したり、外部サイトで小説の傾向をまとめ上げる際の材料として使ったりされている。そのため、このキーワードを適切に設定するだけで作品が読者の目に留まる可能性が上がる。
この際気を付けなければならないのは、キーワードにオリジナリティを発揮しすぎないと言う事だ。上記の通り、キーワードは検索条件などに使われるので、オリジナルの物で埋めてしまうと検索しても一向に引っかからなくなる。
少なくとも、6割以上のキーワードは共通の物を使おう。どんなキーワードを付ければ良いか分からない場合は、小説を読もうのトップページに「人気キーワード」という項目があるのでそこから探すか、ランキングを上から眺めてそこに使われているキーワードから良さげな物を選ぼう。
もう一つ注意点として、「非デスゲーム」や「notハーレム」の様な、「この要素はありませんよ」というキーワードも付けない方が良い。キーワード検索では部分一致でも検索に引っかかるので、デスゲームやハーレムを読みたい人間の検索に引っかかって無駄にヘイトを稼いだり、マイナス検索で弾かれて読者を逃す事になる。
3.あらすじを書く
言うまでもなく、読者に興味を持って貰う際に一番重要なのはあらすじである。大抵の読者は、とりあえずタイトルとあらすじを見てその作品が自分に合うかどうかを判断するので。
あらすじを書く際に注意しなければならないのは、作品ページのあらすじと一覧画面のあらすじでは、見え方が違うという事だ。最も大きな違いは、一覧画面では改行が省略される。これを考慮せずに句点(。)や行頭の空白を省くと、文と文が繋がって非常に醜い事になる。
あらすじに格好良い詩を入れたつもりが、一覧画面では一纏めにされて訳の分からない怪文書になっている事は良くあるので、あらすじであっても句読点や行頭の空白は意識して入れるようにしよう。それだけで、一覧画面のあらすじが見やすくなるから。
もう一つの注意点として、あらすじではルビが使えない。あらすじの時点で独自の造語をこれでもかと出すと、読者からは訳の分からない怪文書になるか、もしくは括弧だらけの痛々しい文章になってしまう。あらすじはあくまで作品の内容を簡潔に伝える事を心掛けて、オリジナルの造語は必要最低限に留め、造語を使用する際はちゃんと説明を入れよう。
昔は300文字以上のあらすじは省略されてしまっていたので、文字数を300文字までに収めるのが良いとされていた。今は文字数制限はないのでそこまでシビアに考えなくて良いが、あらすじが長いと目が滑って読者が離れやすいので、やはり簡潔に纏める事は意識した方が良い。
よく言われる事だが、「初投稿です」とか「拙い部分があると思いますが~」と言った文章は入れない方が良い。読者は面白い小説を探すためにあらすじを読んでいる訳で、そう言った予防線を引かれると「これは面白くなさそうだ」と思ってその時点で興味を無くしやすい。
4.文章のお作法について
文章のお作法に関しては、「お作法を守れない奴の文章なんぞ読む価値ねーよ派」と「お作法なんて作品の面白さに関係ないし、ネット小説なんだから自由だよ派」がネット黎明期から争いを繰り広げており、筆者の知る限り今も決着は付いていない。
が、「スコッパーに2点入れて貰う」事を目的とするなら、文章のお作法はキッチリと守った方が良い。理由は単純で、筆者の知る限り「文章のお作法がちゃんとしていないから読まない」というスコッパーは居ても、逆は居ないからだ。
作者は自分の頭の中にある物語をアウトプットしているので、文章が多少おかしくても内容が頭に入っているので疑問を抱かないが、読者はそうはいかない。ちょっとでも読みにくいなと思えばストレスを感じるし、ストレスが大きくなれば話の内容が頭に入ってこなくなる。そう言ったストレスからのブラバを防ぐためにも、必要最低限のお作法は守って読みやすい文章を書く意識は必要だ。
お作法に関しては、ネット上にいくらでも情報が転がっているのでそれを参考にして欲しい。
5.クレクレについて
クレクレと言うのは、後書き部分に「ブクマ、評価お願いします」等と書かれているアレの事である。独断と偏見になるが、筆者はクレクレが嫌いだ。
が、スコッパーをする際にはクレクレに関して諦めている。統計を取った訳では無いが、恐らく大部分のスコッパーはクレクレを気にしないか、もしくは筆者のように諦めていると思う。なろうで作者がモチベーションを保つにはポイントが入るに越したことはなく、クレクレはポイント稼ぎには有効であるというのは認めない訳には行かないからだ。
と言う訳で、クレクレはした方がポイントが入りやすいと思う。ただし、1話目からいきなりクレクレとか、毎話の後書きにクレクレを入れるのは止めた方が良い。いくら諦めているからと言っても、しつこく催促されれば怒りが勝る。
効果的なのは、序盤の話をある程度区切りの良いところまで進めて、これからの話に期待を持たせるタイミングでクレクレを行うことだと言われている。読者が「続きを読みたい」と思えばブクマをしてくれるし、ある程度話に区切りが付いていれば、評価も付けやすい。
好き嫌いの問題が大きいのでやらなくても良いが、ポイントが欲しいなら一考する価値はある。
(2021/06/24 追記)
感想欄で、「クレクレをやるなら毎回やるべき」という意見を戴いた。その方曰く、話の区切りの良いところでクレクレをする程度だと全然ポイントが入ってこないのだそうだ。裏を取るのも難しいのでどちらの意見が正しいか筆者には判断出来ないが、参考情報として記載しておく。
と言う訳で、筆者の知る「スコッパーに2pt入れて貰う」コツを上げてみた。
自分では案外多くないと思っているが、初心者作家の方々から見てどう思われるのかは分からない。
個人的な意見を述べると、上記のコツで一番大事なのは2.と3.で、キーワードが設定されていないとまずキーワード検索を行った際に弾かれるし、あらすじが駄目だとページを踏む気すら起きない。
その次が4.で、筆者はお作法が守られていない文章はブラバする派である。ぶっちゃけ、お作法が守られていない作品はそもそも文章自体が読みにくい場合が非常に多い。お作法が守られているからと言って、文章が読みやすいとも限らないが。
筆者はスコッパーとしても底辺の人間なので、上記以外に面白い作品を探すための秘伝のような物があるのかも知れない。また、外部のDBサイトは使わない(使えない)ので、そちらを活用する方法は説明出来ない。
もし、もっと良い方法を知っている上級スコッパーの方が居られたなら、筆を折る作家が一人でも減るようにコツを伝授して差し上げて欲しい。