第三話把握と確信の迷
炎の国のリーダーについて、ちなみに男の子だよ!
におい、匂いだ、また響く音と共に、見つめたこの燃え盛る炎の街をよぎる微かな変化に残る香り
それこそ避けられない、時間が止まらぬ限り
ただ後悔をしたくないだけだ、だからこそ加減とかではなく思いっきり対策を練らなくては
「まだ安定していないんだこんな曖昧な国同士の関係なんて無いに等しいだろう」
側近が頭を下げながら、この国のリーダー、セカンズの話を聞いている、だが側近にとってその話より伝えたい事があった
「リーダー、防衛軍リーダーと防衛軍副リーダーが決闘を行い、副リーダーが勝利致しました、本人は昇格を主張をしており、その者において赦しますか?」
暗黙のルールか分からないがこの国は強さを求め反逆は許されている仕組みだ、まぁリーダーの許可があれば
「その者の具体的情報は?」
こんな事日常茶飯事で顔ぶれはコロコロ変わるんだ
「トディエール、剣術に長けており非常に体力が高い、だが集団戦となるとやや弱いと思います、負けたリーダーは動きが俊敏でしたが攻撃力が弱いのが特徴です」
「赦そう、スピード型はサポートをするべきだ、トディエールには長期戦などで踏ん張ってもらおうじゃないか」
「YESリーダー」
日々日々この国は成長しなくては、改善をし完璧な状態を維持してこそだ、でなけりゃ【全地征服】などできやしない
このセカンズは、甘ったるい状況に物足りなさがある、国同士の行き来が割れている癖に何故戦わない?勿体ないだろう?今に見てろ闇も水も、そして炎もセカンズ!セカンズのものだ!
それにはまず最高の部下を手配しないとな、さてと今日は橋の増加の予定があった、それと子供達への指導、怠ってはいけないしな、未来のために
「セカンズこそ最高な王なんだ」
窓を開けて夕日を眺め、呟いた
「超えられる者などいないだろう?だってセカンズは全くもって他のやつとかけ離れているんだ」
この国には前リーダーが一人私以外にいた、だが私が幼いころに人知れずに行方不明となっていた
そいつは、噂だと「魔法」が使えた、少なくとも炎には人間しかいないから無論魔法さえあれば頂点にたてる、可能性は高いがそう見せかけていたかもしれないと,だが今となれば魔法があるならどうしてそのまま王として存在しないんだ、不意打ちを受け殺されたかもしれないが魔法さえあれば常人より生命力も強い、
魔法があるならば己の意思で去ったのか
そう、私の叔母様は、だけど本当に魔法なんて無くてひっそりと殺された場合の方が高い残念な事に、嗚呼、叔母様なんだか無闇に行動してるみたいだ、本当は怖い気持ちを、殺されてしまうかも
またこんな事を考えてしまう自分さえ嫌悪してしまう、隙間のある思考は身に刺さるから
だけどもし前リーダーが魔女ならば世の中にありふれた都市伝説のうち「魔法」は真実となる、だが今のところそのカギすらない、何年も考えたところで虚無感だけが目の前にある、満たされない
だが変化は怖い、あるのは成長しか求めていない、慎重に慎重に行きたいんだ
「リーダー失礼致します、城の広間にこんな紙が貼られておりました、子供らのいたずらの可能性が高いですがセキュリティー万全の城に貼れるということはただ事ではないです」
副リーダーが慌ててドアをノックし必死に訴える、何者かが守りをさぼった?
「とりあえず入ってこい、その紙とやらは持っている?見せてくれ」
副リーダーはドアをあけ中に入りそっと紙を渡し姿勢を正す
紙を受け取り大きくはっきりと書いてある字を見つめた
『やあ!ベティーモルディ、最近どうなのさ?もう20年も会ってないじゃないか、まあそれはいいとして、たまたま近くに来たから挨拶代わりに書いてみたよ、聞いて聞いて自分ね、この国で友達みたいなので来たんだ、可愛い金髪の子だったかな?あと魔法に対して疎かったんだよね、もしかしてベッッッティ教えてないの?それはそれでいいとは思うけどね、でも最近養子が欲しいとか言ってたじゃんその子にはさ教えたらどう?じゃあ自分遊びに行くから、幸運を祈るよ?君の可愛いマーメイドより』
「な、なんだこれ、伯母様の名前を、養子、セカンズまで知ってる、城に入ったことも含めこいつ」
何者なんだ、魔法を知っているのか??全て知っているのか?なんだと、もしかして、
「この紙だれもよんでないな」
「20年のところまでは誰も読んでおりません」
「そうか一つ伝えたいことがある、私は旅に行くお前が私に代わりとなれ」
「い、いきなりですと!どう説明すれば!」
「一人旅に行きたい、癒し目的とでも伝えておけ、私には知らなくては行けないことがあるこの手紙の主と、前リーダー、伯母様においてのことをこいつについて知れば長年の悩み、疑問のヒントを掴める、伯母様も、魔法も、私についても
覚悟はしている、これは目的を叶えるための方法なのだから
すると副リーダーは眼をつむり私をしっかりと見つめた
「前リーダーもそういって旅に行ったのです、少なくとも自分は死んだことにして欲しいとの希望でございましたが、貴方様もですか、坊ちゃま」
震えながらじいやは伝えた、一瞬、時は割れたようだった
「そんな、そんなこと何故伝えなかったのだ、生きていると確信をずっと望んでいたのに」
眼から熱く溶けるほど熱い涙が零れていく、その涙は衝撃とひそかな嬉しさだった
「貴方様も伯母様の子供でしたね、どちらもまじめで冒険心が強いお方でしたみたいです」
「おば、伯母様、お母さま、なぜ、なぜ!」
何かあるなら伝えてほしかった、7歳の私を置いて、もう八年も経ってしまった
「勿論反対はしましたが、坊ちゃまを愛してるからこその決断であるようでした、それとなにかあった時のためにとこちらを預かっています」
そういうと小さな古びた懐中時計を取り出し手に乗せた
「詳しいことは聞かされておりませんがきっと大事なものでしょう、こちらを首にかけて」
懐中時計をネックレスとして首にかけた、ひんやりと首に伝わってくる
「ありがとうじいや」
私は着替えと金貨にナイフをカバンに詰めた勿論あの紙もたたんで入れた、それとノートとペンも持っていこう、あとは、
「少し多くなってしまったかもしれない、備えは完璧だ」
「さすがでございます、こちらの国の、炎は私が責任取って統率させて頂きますので」
そういうと手を握りハグを交わした、温かく眠くなってしまう
「行先は考えておりますか」
「他国に行くつもりだ大丈夫、ばれっこない」
「くれぐれも気を付けて、何時でもお帰りを待っておりますそれとこれも」
なにか思い出したかのように紙に名前と住所のようなものを書いて渡された
「古い友人ですが水の国の宮廷に関わっているものでございます、闇の国の方は何も分からないのですが、まず水の国を知るべきです、深い海底都市ですがこの友人が何とかしてくれるでしょう」
「了解だ、何か連絡通路さえあればすぐに伝えよう」
「ふふ、楽しみしておりますよ、少し寂しくなるでしょうから」
「では行ってくるから」
じいやは私の背中を優しくおしもう一度ハグをする
「いってらっしゃいませ」
私は城を出た
こうして旅立ったものの具体的にどうなるのか、いつか分かる事を!ちなみにあの手紙例の子だよね