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恋愛重要視制度!?意味分からん!

新作です!

 学校という場において、最も重要視されているのはなんだと思う?

 

 そう、勉学だ。


 だから「テスト」というシステムがあり、そこでより良い点数を取るために皆、努力してきたはずだ。

 だがしかし、まさに今その常識が覆ろうとしていた。


 1時間目、恋愛

 2時間目、恋愛A

 3時間目、恋愛B……って。


 「先生」

 

 俺は思わず、手を挙げた。


 「何だ?篠崎」

 「いや、何だは俺の台詞ですよ……。何なんですか、このふざけた時間割は!」

 

 ようやく高校3年生になり、残り一年頑張ろうと意気込んでいたというのに……出鼻をくじかれた気分だ。

 大体、恋愛と恋愛Aと恋愛Bって一体何が違うんだよ……。


 「良い質問だ……と言いたいところだが、今後はこれを常識だと認識して貰わなければならなくなる」

 「……は?」


 全く話が見えてこない。

 他の生徒も皆俺と同じ気持ちなのか、同様に首をかしげていた。

 

 「お前らは今まで、学校で国語数学英語……そういったものの学習に取り組むことが当たり前だと思っていたことだろう。……だが、それはもう過去の話となった」


 全くもっていっている意味が分からなかったが……今一度、時間割を確認してみる。

 先生の言っていることが事実だとすれば、それは要するに……


 「今後学校では、恋愛が重要視されるようになったということだ。前々から秘密事項で進められていた件なのだが、今年度公開されることになった」


 いやいやそんな映画感覚で言われても納得できないんですけど!?

 というか、前々から進められてた件なら事前に説明されるものなんじゃないのかよ!!


 「恐らく、直前に伝えることで暴動が起こるのを避けたのだと思う」

 「うぐっ」


 まるで俺の考えを読んだかのように、先生が追い打ちをかけてきた。

 

 ……いや、だとしてもだ。

 普通に考えて、こんなのあり得なくないか……?

 いやありえなくないか!?


 「……心配するな篠崎。おかしいと思っているのは私もだ」

 「……はあ」


 ……良かった。先生にもまだ、常識というものがあったらしい。

 いや、この場合、常識が無いことになるのか……?


 「しかしまあ、法律で決められたことだ。受け入れて貰わなくては困る」


 ……いや法律つええ!!

 流石にそれでは誰も逆らえないだろう。何故政府はこんなことをしてしまったんだ?

 ……いや、原因は分かっている。  

 最近、急激に加速した少子高齢化により、人口減少が起きるのは時間の問題だったのだ。

 

 このままで、日本大丈夫なのか???と思っていた矢先にこれだよ……。

 せめて、俺が卒業した後にしてくれませんかね……。


 「……まあ、授業内容や試験内容など、詳しいことは随時説明する。今は、今の状況を頭の中でしっかりと整理してくれ」


 先生はそれだけ言い残すと、足早に去って行った。

 ……恐らく、説明するだけでもかなりの抵抗があったのだろう。

 可愛そうに。

 

 ……さて。

 皆の反応だが、


 「おしっ!俺の時代、きちゃーーー!!」

 「やばくね!?やばくね!?これまじ?ウけるんだけどwwww」


 まだどんな授業や試験が待っているのか分からないのにはしゃぐ馬鹿と、


 「……え?」

 「……いや、どゆこと?意味分からんくね?」


 未だ現実を受け入れられない俺と同じタイプ。

 

 後者は分かるが、前者は何故喜ぶ?

 意味が分からない。


 「なんだか面白いことになったね、海人!」

 「……うるせえよ」

 

 前の席に座っている如月芽依が、いつものようにだる絡みをしてきたようだ。

 いつもというのは、本当にいつも。

 恐らく、自分とは正反対のタイプである俺が、珍しくてちょっかいをかけたくなるのだろう。

 

 「でも海人、残念だったね。あんなに勉強頑張ってたのに……」

 「……いや、終わったことは仕方がない。今の状況を受け入れるだけだ」

 

 嘘だ。

 そんなに早く気持ちを切り替えられたら、どんなに楽なことだろうか。

 彼女の言うとおり、俺は勉学に人一倍力を入れていた。

 いや―――勉学にだけ、力を入れてきた。

 それが学生の本職であると、信じて止まなかったから。


 しかし、それが失われた今……。

 俺には一体、何が残るんだって話。


 「でも勉強が恋愛に変わったぐらいなら、海人は大丈夫だよ!」

 「は?気休めなんかいらねーよ」


 一体、何を根拠に言っているんだコイツは……。

  

 先程も言ったが、コイツは本当に俺とは真逆のタイプなのだ。

 頭は超が付くほど残念な奴なのだが……その代わりと言わんばかりに、容姿が圧倒的に優れている。

 まるで、そこにだけステータスをやけくそに振ったかのような……。

 いや、少し褒めすぎた。

 とにかく、そんな恋愛強者に何を言われたところで、最早煽りにしか聞こえてこないと言うことだ。

 しかし、本人はそんなつもりはないらしく、首を素早く横に振った。


 「気休めなんかじゃないよ!だ、だって海人には、あたしが―――」


 ピンポンパンポーン―――


 芽依が何かを言い終える前に、放送が入った。


 『えーー……篠崎海人くん、至急校長室まで来るように。繰り返します、以下同文』


 ……一体俺は、これからどうなってしまうというんだ。

 

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